バイデン大統領、ロシア産原油の輸入禁止を発表:「プーチンは侵略者である」

アゴラ 言論プラットフォーム

バイデン大統領がロシア産原油の輸入禁止措置を発表しました。ロシアへの経済制裁を強めることが目的です。今回の措置での物価上昇は避けられないとも述べています。

アメリカの原油や石油製品の輸入に占めるロシア産の割合は8%程度なので、国内での増産や他国からの輸入で代替できると考えられています。一方で、ロシアから天然ガスや石炭の半数を購入しているドイツなどは難しい立場に立たされています。

制裁を発表するバイデン大統領 大統領Facebookより

バイデン大統領は、かなり厳しい表現でプーチン大統領を批判しました。

Putin chose this war. Putin is the aggressor. Putin chose this war. And now, he and his country will bear the consequences.

プーチンはこの戦争を選んだ。プーチンは侵略者である。プーチンはこの戦争を選んだのだ。そして今、プーチンとロシアはこの結果を負担することになるだろう。

エネルギーを自給できる国はやはり強いです。

影響は早くも出ているようです。

また、アメリカ国務省のビクトリア・ヌーランド政治問題担当次官は、「戦争はプーチンが自らの指導力を危険にさらすことを認識したときに終わるだろう」と述べました。

War will end when Putin realizes it puts his own leadership at risk, top State Department official says
Victoria Nuland, the US State Department’s undersecretary of State for Political Affairs, said Tuesday she believes the war will end “when Putin realizes that t…

CIA長官も同様に、「プーチン氏はウクライナ支配を決意」と米議会で述べています。プーチン大統領の独裁体制が強まって以来誤った情報で政策判断を下し、ウクライナで誤算を重ねていると分析しています。

「プーチン氏はウクライナ支配を決意」 CIA長官が米議会証言 | 毎日新聞
 米中央情報局(CIA)のバーンズ長官は8日、下院情報特別委員会の公聴会に出席した。ウクライナに侵攻したロシアのプーチン大統領は「ウクライナを制圧し、支配すると決意している」と証言し、今後数週間、戦闘は激しさを増すとの見方を示した。

戦争は膠着状態になっている様相ですが、アメリカの情報機関の長官によると、プーチンは民間人の犠牲を顧みずウクライナでエスカレートする可能性が高いと議会で語っています。

US spy chiefs say Putin is likely to escalate in Ukraine with no concern for civilian casualties
The US intelligence community believes that Russian President Vladimir Putin views the conflict in Ukraine as a “war he cannot afford to lose,” suggesting he is…

また、ヘインズ国家情報長官も、ロシア軍が即座にウクライナの首都キエフを制圧してウクライナ軍を圧倒する計画をつくったが失敗に終わったと指摘しています。

プーチン独裁で情報目詰まり、ウクライナで誤算 米分析(写真=AP)
【ワシントン=中村亮】米情報機関は8日、ロシアのプーチン大統領の独裁体制が強まって多様な情報に基づく政策判断を欠き、ウクライナで誤算を重ねているとの分析を示した。ウクライナで親ロシア派政権を樹立しても長期にわたって統治するのは難しいと指摘した。ヘインズ国家情報長官や米中央情報局(CIA)のバーンズ長官が8日、下院情報特…

アメリカ議会での高官の活発な発言も、経済制裁に伴う痛みを正当化するためのものとも考えられます。今後アメリカ国民は、世界は、日本は、どこまで痛みを許容できるでしょうか。

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