書き間違えてもごまかせる文字を探す(デジタルリマスター)

デイリーポータルZ

こうやってごまかせる数字や文字を調べてみます。

4と書くところを2と書いてしまい、線を足して無理矢理4にすることがよくある。

その場合はなんとかごまかせてる(と思う)からまだいいが、 他の数字の場合はどうだろう。1をごまかして7にするのはできそうだが、 8にごまかすのは無理そうだ。

そういうのを全部試してみて、できるできないを表にしたら便利だと思う。

なのでどの文字がどの文字にごまかすことができるのか調べてみた。 ただし今回調べる文字は、ひらがなや漢字は多すぎるので数字とアルファベットの二つです。

2007年9月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

マス計算みたいなチェック方式

まず数字のなかでごまかせる文字を探していく。その効率的な方法としてこんな紙を用意した。

脳を鍛える計算じゃないです。
縦軸が書き間違えてしまった数字で、横軸が線を足したりしてごまかしたい数字になってる。

これでどうやってごまかせる数字を調べるかというと、

0に一本線を足すと6にごまかせました。
8、9にも出来ました。

こんなふうにプリントされた数字に線などを書き足してごまかしたい数字に出来るかどうか、一つずつ調べていくというわけです。

0を1にはどうやってもごまかせない。
そういうものにはバッテンを付けていきます。

いくら考えてもごまかせない数字には、こうやって赤いバツマークを付けていく。これが最終的に真っ赤にならないことを祈りながらやっていきます。

ちなみに0は上の6、8、9以外は全滅でした。
4とか頑張ったんですけどさすがにこれは無理。

 

2まで調べてこんな感じです。思ったほどごまかせそう。

1はかなりごまかせる。2も割とごまかせる

そんな調子で一気に2の段までやった。

1は縦棒一本だからかやはりかなり多い。3と8以外はなんとかなった。

それで2はごまかせる数字は3、4、8の三つが存在した。でも相当苦しい。ごまかせたとしてもものすごく数字を書くのが下手な人に見られるのは確実だ。

あと1を2にするのも厳しい。どれぐらい厳しいかというとこんな具合です。

個人的には許容範囲なのでOKにしましたけど。
こうごまかした場合の責任は負いかねます。
調査風景。秘密の古文書や暗号を解いてる気分です。たぶんこの後電気を付けたら後ろにハンマーを振りかぶった男がいるんだと思う。

 

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3、4、5、6で一気にバッテン率アップ

この後3から6までやってみたが、ここから急にごまかせなくなってきた。どのくらいダメだったかはとりあえず置いといて、まずはごまかせた数字を見てください。

3は8になる。これはさすがに王道。でもこれ以外がありませんでした。
4は全滅だった。なんとか6にならないかとあがいたけど敗北です。
個人的には許容範囲がかなり甘いことが分かりました。
僕には見えます。

3、4、5、6の中でごまかせた(それもかなり無理のある)数字は上記の5つのみ。表には一気に赤バツが増えてしまいました。

思ったほどごまかせなさそう。

 

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7は意外とイケます

紙が俄然赤くなりだしたところで残りは7、8、9の三つ。4や6がダメだっことを考えるとさらに望み薄な数字だ。

でも7をやってみるとこれがなかなか懐の深い数字で、結構いろんな数字にごまかすことが出来た。

手書き文字とプリント文字の違いを考慮すれば完璧に2になってると言っていい。
4の上の方をちょっと跳ねる人っていますよね。
6の上の方をちょっと跳ねる人っていますよね。
これは自信を持ってごまかせたと言えます。

以上の5つの数字にごまかせた。これは1に次ぐ多さ。そういえば1と7は形が似てる。そこら辺何か関連性があるのかもしれない。

ちなみに8と9は案の定ほとんどダメで、8は全滅、9はかろうじて8に出来た程度でした。

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最終結果発表

調査終了した紙。赤い。

恐れていたようにかなり真っ赤になってしまった。90個の数字のうち24個のごまかせる数字があったわけだから、90点満点のテストだとすると相当少ない。

この結果を参考に、書き間違えた数字とごまかせる数字の関係を表にしてみました。

ごまかせる数字の数は少なかったが、こうやって表にすると1のごまかせる数字の多さと、ほとんどの数字が8にすることが出来るという真事実がハッキリ現れた。

これからは別の数字を書くときに間違えて1を書いても、取り返しの付く可能性は高いからあきらめなくていい。

そしてもし8を書こうとして違う数字を書いてしまっても、大抵の数字は8になるので修正液で直さなくたっていいんだ。

71320を47836に

ちなみに上の表を参考にするとこんな致命的な失敗も取り繕うことが出来ます。

「47836と書くところを71320と書いてしまった!」となっても慌てなくたって大丈夫。
表を見るとすべて対応した数字だからこうやって線を足せば、
47836にごまかすことが出来ました。(カーソルを画像に載せると元の数字を表示)

 

でもごまかせる数字の数は少ないので、なるべくなら間違えないほうがいいです。

次はアルファベットを調べました。

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また同じ方法で調べます

アルファベットも数字でやったのと同じ方法で調べていく。

ただ数字よりアルファベットのほうが倍以上多いので必然的にこんなことになります。

細めで見ると全部混ざり合って灰色の四角になります。
今回の記事は写真も文字ばかりですみません。

これをまた一つずつごまかせないかチェックしていく。

さすがにその様子を写真に撮りながらやっていくのは時間がかかるし辛いので、ここは短時間集中で一気にやってしまおう。

で、チェックしました。

細めで見ると全部混ざり合って赤色の四角になります。

やっぱり真っ赤になった。それでもいくつかごまかせるものや気づいたことがあったので、そういった部分を以下ハイライトでどうぞ。

aはこれ一つだけ。手書きならもう少しごまかせると思う。
cはこの他、oとsにすることが出来た。
hの下に一本横線を引いてb。
iとlは形が同じなのでまったく同じ文字にごまかせる。
プリミティブな形の物ほど後でごまかしやすいようだ。
nをもう一つ足したらmになるのは有名(ですよね?)。
mの中には二つ、nには一つのrが隠れてます。
女子高生っぽいgだと思いました。
wはvが連なったもの、xはvが上下反転したもの、yはvに毛が生えたものであることを発見。
yはxにだけなれました。歩き出してるみたい。

 

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ごまかせるアルファベットとその対応表

以上のチェックした結果をまとめて表にしてみました。すごい細かくて作るの(主に線を引くの)が大変でした。

クリックするとおおきく表示されます。

この表を参考にするとこんなことができるようになります。

”home”て書こうとしたら”none”て書いちゃった!
でも表を見ると”n”は”h”と”m”にできるので、
書き直さなくたって”home”になるんです。(カーソルを画像に載せると元の字を表示)​​​​​

 

ごまかしやすい数字とアルファベットの類似性

ここまでごまかせる数字とアルファベットを調べてきたが、ここで振り返ってごまかせる文字の対応表を見直すとある類似性が見えてくる。

それがなにか分かりやすいように円グラフにしてみました。

数字は”1”が全体の29%で最もごまかしやすい。

そしてアルファベットは”i”と”l”が28%で最もごまかしやすい。

つまりどっちも縦棒一本で書く字が最もごまかしやすいということだ。 これはひょっとしたら全ての言語に適用できる法則かもしれない。

これが確かなことかどうか、ひらがなで試してみよう。 ひらがなで最も縦棒一本に近いのは「く」だから、 「く」で他のひらがなはどれくらいかけるだろうか。

11文字も書けました。(カーソルを画像に載せると元の「く」を表示)

縦棒一本の法則をここに提唱します。

アルファベットをひらがなにするのもやってました

間違えてもあとからごまかせる文字を探し始めたら最終的に法則を提唱するまでに至ったが、この他に数字やアルファベットをひらがなにごまかせるかということも調べていた。

例えば下の「はちまき」という単語は「1tfzc」という文字から出来ているがそれらがどこに隠れてるかわかるだろうか。たぶんすぐ分かると思います。

今回は見送りましたがいつかひらがなとかでもやろうと思います。プリントした紙のマスが目に見えれば。

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