Samsung、MWCで第12世代Core搭載ノートとGalaxy Tab S8などの実機を一挙展示

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Galaxy Book2 Pro 360 13.3型

 Samsung Electronicsは、2月27日(スペイン時間)に記者会見を開催し、同社の新しいノートPC「Galaxy Book2 Pro 360」および「Galaxy Book2 Pro」を発表した。それぞれ13.3型と15.6型の2つのディスプレイサイズが用意されており、前者はデジタイザペンが利用可能な2in1型デバイス、後者はクラムシェル型PCとなる。

 Samsungは2月28日からスペイン王国カタロニア州バルセロナ市で開催中のMWC 2022に出展しており、その発表したばかりのGalaxy Book2 Pro 360およびGalaxy Book2 Proをブースに展示している。また、MWCにせんだって発表された同社のプレミアム向けスマートフォンになるGalaxy S22シリーズ、タブレットのGalaxy Tab S8なども展示されていて、実際に触ることができるようになっていた。

第12世代CoreとAMOLEDパネルを採用したGalaxy Book2 Pro 360 13.3型などが展示される

Secured Core PCに対応したGalaxy Book2 Pro 360 13.3型

 以前のSamsungは、MWCに合わせてその年のモデルのプレミアム向けスマートフォンを発表していたが、最近ではほかのニュースに埋もれることが嫌なのか、それに先だって発表されることが多く、今年もMWCに先立って発表会が行なわれて、Galaxy S22シリーズとGalaxy Tab S8シリーズが発表されている。

 今回のMWCでは、その前週にIntelから正式に発表されたばかりの第12世代Coreプロセッサー(Alder Lake)のPシリーズを搭載したノートPC2製品(Galaxy Book Pro 2 360/Galaxy Book Pro 2)が発表された。今回のMWCではそうした製品がブースに展示され、実際に触って見ることが可能な状態だった。

Galaxy Book2 Pro 360 13.3型/15.6型

Galaxy Book2 Pro 360 13.3型

 モバイル向けの製品となるのがGalaxy Book2 Pro 360で、ヒンジが360度回転するタイプの2in1型デバイスとなる。クラムシェルモード、タブレットモード、ビューモード、テントモードなどに変形して利用できる。画面は13.3型と15.6型の2つが用意されている。ディスプレイはAMOLEDのフルHD(1,920×1,080ドット)となっており、タッチとGalaxyシリーズでサポートされているのと同じS Penに対応していることが大きな特徴となる。パネルは対応する色域はDCI-P3 120%となっており、かなり鮮やかなディスプレイが印象的だった。

CPUは第12世代Core。15.6型にはCore i7-1240Pが搭載されていた

Galaxy Book2 Pro 360 15.6型

 CPUは先日Intelから発表されたばかりの第12世代Coreプロセッサ(Alder Lake)のUシリーズ(TDP 15W)ないしはPシリーズ(TDP 28W)となり、13.3型の展示機にはCore i7-1255U(Pコア:2コア、Eコア:8コア、キャッシュ12MB、ベース1.7GHz、最大4.7GHz)が採用されており、15.6型の展示機にはCore i5-1240P(Pコア:4コア、Eコア:8コア、キャッシュ12MB、ベース1.7GHz、ターボ時最大3.3GHz)が搭載されていた。

 スペックからは13.3型はTDP 15Wをターゲットに設計され、15.6型はTDP 28Wをターゲットとした設計だと推測される。Core i7/i5などのSKUを搭載しているモデルなどはIntel Evo準拠となる。

 13.3型のモバイル向け製品では、ポート類は左側にHDMI端子、USB Type-C×2、右側にmicroSDカードスロット、ヘッドホン端子、USB Standard-A(USB-A)となっており、過不足はない。

 また、会場にはMicrosoftのSecured Core PCに準拠したバージョンも展示されていた。ただし、展示機のCPUはvPro版ではなく、システム情報で確認したところSecured Core PCの要件の1つになっているSMM保護は有効になっていなかったし、Windowsセキュリティを起動してSecured Core PCとは確認することができないようになっていた。

Galaxy Book2 Pro 15.6型

Galaxy Book2 Pro 15.6型

 Galaxy Book2 Proはクラムシェル型のノートPCになっている。CPUは同じく第12世代Coreで、展示機はCore i7-1240P(Pコア:4コア、Eコア:8コア、キャッシュ12MB、ベース1.7GHz、ターボ時最大3.3GHz)が搭載されていた。

 なお、製品の発表時にはdGPU(Intel Arc)が搭載されたモデルが用意されるとなっていたが、今回展示されていたモデルはdGPUなしだった。ディスプレイはGalaxy Book2 Pro 360と同じAMOLEDのフルHDパネルで、色域はDCI-P3 120%となっていた。

 なお、リリースにはGalaxy Book 2 Pro 13.3型の存在が明らかにされていたが、今回のMWCでは特に展示はなかった。

Galaxy Book2 15.6型

Galaxy Book2 15.6型

 会場には、特にプレスリリースなどでは触れられていなかったGalaxy Book 2とProがつかないメインストリーム向けと思われる製品が展示されていた。CPUは第12世代Coreだったが、Core i7-1255Uとなっていたので、TDP 15Wをターゲットに設計された製品だと考えられる。ほかにもPentium、Celeron搭載モデルが用意される予定と説明された。ディスプレイは15.6型PLSパネルで,解像度はFHD、DCI-P3 120%という色域は上位モデルと同様だ。

 なお、製品の底面を確認してみたところ「HDD」。「Memory」と書かれたフタがあり、取り外せることができそうに見えた。仮にこれがSSDへ簡単にアクセスできるようにするふたであれば、ストレージやメモリを簡単に交換できると考えられるだけにうれしいところだ。バッテリの容量は54Whで、12.5時間のビデオ再生が可能になっている。

タブレットとしては「超でかい」部類に入る14.6型Galaxy Tab S8 UltraなどS8シリーズ3製品が展示

14.6型のGalaxy Tab S8 Ultra(左)と11型のGalaxy Tab 8の比較。Ultraはとにかくデカイ

 ほかにも、SamsungはSoCにSnapdragon 8 Gen 1を採用したタブレット「Galaxy Tab S8」シリーズ3製品と、Galaxy S22シリーズのS22、S22+、S22 Ultraという3つのプレミアム向けスマートフォンを展示した。

 Galaxy Tab S8は14.6型Super AMOLED/120Hz(S8 Ultra)、12.4型 Super AMOLED/120Hz(S8+)、11型TFT/120Hz(S8)という3つのパネルサイズが用意されており、いずれもSoCはSnapdragon 8 Gen 1となる。iPad/iPad Proのラインアップにはない14.6型というパネルサイズが用意されていることが特徴で、より大きなタブレットが欲しいというユーザーには魅力的な選択肢になる。

以前にSペンに比べてさらに低レイテンシになっているので、ほとんど遅れがなく感じる。筆者が普段使っているApple Pencilよりも応答性はよく感じた。左のスマートフォンでペンの色やペン先の設定などを行なうことができる

 また、ワコムと共同で開発したEMRの技術をベースにした新しいSペンが採用されており、従来のSペンよりもより低レイテンシでなめらかなペン入力ができることが特徴と言える。なお、Galaxy S22シリーズと組み合わせると、Galaxyシリーズでペンの設定を変える表示を表示させ、タブレット側ではそうしたペンのコントロールを表示させないでもペンの設定を変えることが可能になっている。

Galaxy Noteの直接の後継となるGalaxy S22 Ultraなどが展示

Galaxy S22 Ultraのカラバリ、ビジネスユーザーを意識してか落ち着いた色合いが多い

 Galaxy S22シリーズは、6.8型 Infinity-O Display(S22 Ultra)、6.6型Infinity-O Display(S22+)、6.1型Infinity-O Display(S22)を搭載したスマートフォンで、SoCはSamsungのExynos 2200ないしはSnapdragon 8 Gen 1を搭載している(地域やモデルにより異なっている)。

 最上位モデルのS22 Ultraは、以前のGalaxy Noteシリーズと同じようにSペンを内蔵することが可能になっており、別途ペンを用意しなくても内蔵ペンでペンの機能を利用することができる。

 また、カメラも特徴的で最上位モデルのS22 Ultraは背面に4つのカメラを搭載しており、暗所撮影機能などが強化されている。また、ソフトウェア側も改良が進んでおり、物体除去機能がカメラソフトの標準機能として搭載されており、デモでは影をワンタッチで消す様子などが紹介されていた。

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