安倍元総理が「核の共有（ニュークリア・シェリング）」を議論すべきだと報道番組で提唱。同番組に出演していた橋下徹氏も賛同。日本維新の会の幹部も同様の考え方を示しています。
一方、岸田総理は今日の国会で「非核三原則」にのっとり、「核共有」は認められないことを明言。
私も岸田総理と同様の考えです。
厳しさを増す国際環境下で、日本の存立をどのように守るかを不断に検討していくべきことには同意します。しかし、「核」ということになると飛躍があり過ぎます。
唯一の戦争被爆国として、日本は決意を持って「非核三原則」をとってきました。その中でどうやって我が国を守っていくのか。厳密な分析もなしに、とにかく核の脅威があるから核だ、というのは短絡的に過ぎます。
しかも今、ロシアによるウクライナの侵略が目の前にある中で、世の中の「雰囲気」に便乗するような議論の起こし方も危険です。
国際的な安全保障の場で、絶対に避けなければならないは無用な「エスカレーション」。軍拡競争がさらなる軍拡競争を呼び、事態をさらに不安定化、悪化させることはあってはなりません。
あるべきは理性的な議論です。勇ましい言葉は力強く聞こえます。しかしそれが事態をかえって悪化させることもあり得ます。あくまでも冷静な、理性的な議論が大切です。
