誰が何と言おうと、ここ数年もっとも勢いがある回転寿司チェーン店は「スシロー」であろう。特に都市型店は一気に増加し、都心の至るところでスシローを見かけるようになった。吉祥寺でスシローを見たときはビックリしたよね。
だがしかし、最近になって「本当にスシローだけが正解なのか?」という疑問が湧いてきた。おそらく1つ1つのネタにフォーカスすればスシローよりウマい店もあるハズ。それを検証するのが『4大回転寿司ガチ食べ比べ』で、第3回は大人気ネタ「サーモン編」をご覧いただきたい。
・屈指の人気ネタ
サーモンがまぐろと並ぶ人気ネタになったのはいつ頃からだろう? そもそも江戸前寿司にサーモンは無く、今でもお高い寿司屋にはサーモンがないとも聞く。そういう意味でサーモンは「回転寿司ならではのネタ」なのかもしれない。
とはいえ、サーモンの安定感は抜群! あくまで個人的な所感になってしまうが「まずいサーモン」など滅多にない……気がする。値段も味も完全に庶民の味方、回転寿司ともっとも相性のいいネタの1つが「サーモン」であろう。
・シンプルな「サーモン」を調査
さて、今回調査したのは最も安いシンプルな「サーモン」である。あぶり、玉ねぎ、マヨネーズ、厚切り……などなど、サーモンはアレンジのバリエーションが多いネタであるが、やはりまずは基本を押さえておきたい。
調査方法はあくまで私(P.K.サンジュン)の味覚が基準になってくるが、なるべく正確なジャッジをするため、1日(実際は3時間程度)で4つの店舗をハシゴしている。なお、訪れた店は「かっぱ寿司」「くら寿司」「はま寿司」「スシロー」の順番だ。
いまや寿司ネタTOP3に食い込むほどの人気を誇るサーモン。店によってどのような違いや個性があるものなのか? 結果は「予想外」としか言えないものであった。
・かっぱ寿司の「サーモン(110円)」
厚みもあり、普通に良き。教科書通りの “サーモン” である。きっとこのサーモンを食べて「イマイチだな」と感じる人はいないハズ。脳がイメージするまんま “ど真ん中のサーモン” と言っていいだろう。ウマい。
・くら寿司の「サーモン(110円)」
さほど厚みは無いものの、味や風味は普通にサーモン。サーモンの風味と脂のノリもよく、こちらもイメージ通りのサーモンである。おそらくいつどんなシチュエーションで食べても「外すことは無いだろうな」という安心感があった。
・はま寿司の「サーモン(110円)」
他の店舗と比較するとやや薄めにカットされていたが、それでもサーモンの風味は十分にある。逆にサーモンとシャリの一体感は「はま寿司」が最もあったかもしれない。とはいえ「桁違い」というほどではなく、やはりこちらも安定感が際立っていた。
・スシローの「サーモン(110円)」
「さすが、スシロー。サーモンもヤバい」……と言いたいところだが、実際はこまでの差は感じなかった。ソツが無く欠点が見当たらない点は素晴らしいが「サーモンもスシロー!」というほど突き抜けていない印象だ。非常にまとまりが良いサーモンである。
・言うほどの差はない
ご覧のように「サーモン」に関しては「ここがウマい!」とはジャッジしづらい。飛び抜けてウマいサーモンも無ければ、イマイチなサーモンにも当たらなかった。仮に4店のサーモンを同時に食べても、そこまでの違いは感じない……と思う。
逆に言えば「サーモンはどこで食べても鉄板のネタ」なのかもしれない。サーモン人気が異常に高い理由の1つは、この「とんでもない安定感」にもあるのだろう。どこも全然悪くない、普通に美味しいサーモンであった。
この企画を始めた際は「どこかで必ず白黒付くんだろうな」と思っていたが、サーモンに関しては予想外の「ドロー」とさせていただきたい。繰り返しになるが、1つだけ言えることは「サーモンはどこで食べても鉄板(サンジュン調べ)」ということだ。
参考リンク:スシロー 、 はま寿司 、 くら寿司 、 かっぱ寿司
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.