先日、ご紹介した東京都が助成するホテルテレワーク事業。
都内のホテルに6泊7日で1万2000円と破格の料金で宿泊し、テレワークができることで人気となっている。
さっそく申し込んでみたところ……想像以上のサービスにおったまげた!!
・利用には注意事項もあるぞ
都が宿泊料金の一部を助成するため、宿泊者の自己負担は1泊につき2000円。2000円でホテルに泊まれるなんて、またとないチャンス……！ 実際に予約してみて注意が必要だと思ったのは
・6泊連続利用が原則
・途中で帰るとキャンセル料は自己負担（通常の宿泊料に基づく）
・ホテルからの通勤はNG
・上司や会社からの許可を取る必要がある
といったところ。チェックインで誓約書などの提出があるが、記入事項は多くない。手間なのは上司や会社からのサインくらいだろうか。
6連泊が必須なので、宿泊期間のプライベートや仕事の予定をしっかりチェックしておくべし。
・サービスのよさに驚き
私が宿泊したのは吉祥寺東急REIホテル。吉祥寺駅から徒歩2分ほどの場所にあるアクセス至便なホテルだ。宴会場などもあり、ビジネス以外での利用も多そう。ロビーも明るくてきれいなのでテンションが上がる。
チェックイン時に驚いたのが、予想以上のサービスだった。食事なしの素泊まりだと聞いていたのだが
・朝食ビュッフェ（サラダ、パン、ドリンク）の無料パス
・レストランのワンドリンクチケット×宿泊日数分
・レストランの10％割引優待パス
がついてきたのである。
普通に頼むと朝食ビュッフェは1100円なのでこれはかなりオトク！ 編集長・GO羽鳥の「ホテルの朝食だけ食べたい」シリーズを羨ましく思っていたうえに、ホテル連泊は食費がかかりそうだなあと思っていたので、ありがたいことこの上なし。
さらにダメ押しでレストランのコーヒーが1日1杯もらえるってサービスよすぎでは？ そんなに優しくされたら好きになっちゃうよぉ……！
このあたりのサービスはホテルによって異なると思うのだが、2000円でここまでしてもらえるなんて恐縮してしまう。
・部屋に入ってさらにビックリ
案内された部屋に通されて、またさらにビックリ。小さくて質素なシングルルームを想像してたのに……。
ベッドがダブルサイズでめっちゃでかい！
でんぐり返りしてもベッドから落ちなさそうだし、頭は1個なのに枕も4つある！ 毎晩、狭いシングルベッドで寝ている身としてはテンション上がりまくり。
テレワークに必須のデスクも大きいので作業には問題なし。横幅が広いので、書斎で仕事してる偉い人になったような気分……。
気になるWi-Fiも5G対応でスピードが早い。家で仕事するよりずっといいじゃない……。
ちなみに、部屋のアメニティも充実していて、備え付けのシャンプー＆コンディショナーはスティーブン・ノルというお高いブランドのものだったし、ドライヤーはパナソニックのイオニティで風量十分。
ホテルの浴室といえば髪がギシギシになるリンスインシャンプーに、トイレのハンドドライヤーより乾かす気力のないドライヤーのイメージだった。こういうストレスフリーのものが用意されているのは本当にありがたい。
フロントでは、クレンジングやスキンケア用品、カミソリやボディタオルももらえるので、ほぼ手ぶらで来ても問題なかった。
・おもてなしの精神がやばい
こうした行き届いたサービスを受けて感じたことは、自己負担金が2000円の客だろうが、ホテルとしてしっかりおもてなしするという気概だった。
この2年、コロナ禍で外出が制限されたり、観光客を期待していた東京オリンピックが無観客開催になったりと、ホテル業界にとっては試練のときだったと思う。
にも関わらず、そうした苦労やサービスの縮小を感じさせず、日常を離れて贅沢な気持ちになれる場所のままだった。正直、1泊2000円で来る客なんてリピーターになるかどうかもわからないのに……。これはけっこうすごいことだと思う。
仕事を頑張る気にもなれるのはもちろん、ホテルのレストランってちょっとお高いけど、割引チケットをもらったし、滞在中に何度か利用しようと思った。ホテルの心意気にやられた！
・東京都以外でもやってるところはある！
ちなみにこうした「宿泊施設によるテレワーク利用促進事業」の割引は、東京都以外の各自治体でもおこなっている。ざっと調べただけで、千葉県や川崎市、熊本市などが出てきた。
割引額や条件は自治体によって異なるが、地元でも実施していないかぜひ調べてみてほしい！ 公共事業だからか、ひっそりと募集している自治体が多い印象だ。
こんなステキな取り組み、大々的に告知したらたくさん人も集まると思うんだけどなあ〜。
参考リンク：東京都産業労働局、千葉市、川崎市、熊本市|宿泊施設によるテレワーク利用促進事業
執筆：御花畑マリコ
Photo：RocketNews24.
