「野党は批判ばかり」印象操作か – 女性自身

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2019年、国会で質問をする川内氏(写真:時事通信)

《ろくに案も出さずに政府対応の批判ばかりしている野党は邪魔でしかない》
《野党は批判ばかり、揚げ足ばかりとるな ちゃんと仕事しろよ》

ツイッターなどでよく見るこんな文言。確かに、ニュースを見ていると、野党は国会で政府を批判ばかりしているような気がする。実際に、ニュースの見出しを見てみると……。

「立民 枝野代表『政治機能せず命失われている』コロナで批判」(「NHK NEWS WEB」2021年1月4日)
「原則自宅療養方針、枝野氏『放棄としか』野党次々批判」(「朝日新聞DIGITAL」2021年8月3日)
「細田衆院議長発言を批判 10増10減めぐりー野党」(「時事通信」2021年12月21日)

ちょっと検索すると、野党による「批判」「批判」のオンパレード。「なぜ、野党は『批判』ばかりしているの?」。国会の場で、厳しく政権与党を批判してきた立憲民主党の川内博史前衆議院議員(60)に聞いてみた。

■「なんで野党は政府の批判ばかりするの?」

「『批判ばかり』しているとは私は思っていませんよ(笑)。『批判ばかり』というのは悪質な印象操作に過ぎません。憲法に定められた国会議員の仕事をしてきただけです」

いきなりのぶしつけな質問に、きっぱりとそう答えた川内氏。「国会議員の仕事は、法律の制定だけではありません」と続ける。

「憲法66条には『内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負う』と明記されています。つまり、政府は、国会に対して連帯責任を果たすために、国会で説明責任を果たさなければいけません。一方、国会議員には憲法第62条に基づき『国政調査権』という権利が与えられていて、政府に対して調査を行う権限があります。憲法に基づけば、国会は行政をしっかりコントロールせねばならず、そのために国会議員は国政調査権を背景に、政府に説明を求めていくという役割があるんです」

つまり、政府が正しい政策を行っているか、不正や不公正を行っていないかを「批判」し、正すのも国会の仕事だという。また、憲法83条などに基づいて、国会には内閣が編成した予算におかしなところはないか、正しく使われているかをチェックする役割もある。あくまで、自分たちは憲法に基づいて、“おかしな行政”や“おかしなお金の使い方”がされていないか、チェックする役割を果たしてきただけだと、川内氏は言う。

「こうして“批判”し、追及することで、国民の利益を守った事例はたくさんあります。最近も、導入予定だった大学入学共通テストへの英語民間試験を『受験生の経済状況や居住地域によって差が生じることがあってはならない』と“批判”し、見直しを実現させました。新型コロナウィルスの持続化給付金については、大手広告代理店や人材派遣会社などが委託費と称した多額の“中抜き”をしていたことを“批判”した結果、改められています。ほかにも、10万円の一律給付金や大企業非正規の休業支援、子育て世帯の給付金など、政府案を野党が“批判”し、提言していった結果、よりよい制度として実現してきたのです」

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