「二重国籍」を認めると中国のスパイが増えるのか?

アゴラ 言論プラットフォーム

河野太郎さんの「二重国籍を認めるべきだ」という発言が注目を集めています。

これが話題になったきっかけは、昨年ノーベル賞を受賞した真鍋淑郎さんが日本国籍を捨てたことでした。アメリカは二重国籍を認めていますが、日本は認めていないので、米国籍を取得するには日本国籍を捨てないといけないからです。

国籍法で二重国籍を認めていれば、真鍋さんは「日本人として28人目のノーベル賞受賞者」でした。

これについては、河野さんがブログを更新しました。

それも読まないで「売国奴」とか「中国人スパイが入り込んでくる」と騒いでいる人がいます。

一般人の二重国籍には実害がないので、入管は黙認しています。このため、日本にはすでに89万人の「二重国籍者」がいると法務省は推定しています。彼らをみんなスパイとみなして、日本から追放するんでしょうか。

国会議員や自衛官が二重国籍だと実害がありますが、採用の規定で二重国籍を禁じているのは外交官だけです。

現実には日本のパスポートを更新するとき「外国籍をもっていない」と申告すればいいのですが、外国籍を捨てないと日本国籍を認めないという原則が、優秀な人材の獲得を阻害しています。

ただし二重国籍を認めるかどうか(国籍法)と、蓮舫さんのように「私は帰化した」と嘘をついて、二重国籍のまま参議院選挙に当選する国籍詐称(公選法違反)は別の問題です。

グローバル化時代に、日本以外の国籍を捨てないと永住できないという法律は時代錯誤ですが、二重国籍のまま首相になれるのは危険です。国籍法で二重国籍を認める一方、国会議員や閣僚や自衛官については二重国籍を禁止してはどうでしょうか。

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