JR東、特急かいじ「半額」で新宿-甲府1940円に 競合の高速バスより安値の破格…シェア獲得なるか

J-CASTニュース

   JR東日本は中央本線の特急「かいじ」に乗車日20日前までの購入で50%割引が適用される「お先にトクだ値スぺシャル」を設定している。2022年1月24日から2月28日乗車分までの「かいじ」全列車に適用で、東京・新宿~甲府・竜王間であれば通常3890円が1940円で乗車できる。閑散期の冬に並行する中央道高速バスとの競合の中、破格の割引でシェア獲得を狙う。

  • 特急「かいじ」のE353系

    特急「かいじ」のE353系

  • 特急「かいじ」のE353系

本数は拮抗、運賃では高速バス有利

   「かいじ」は1月11日現在、東京・新宿~甲府・竜王間で運転、2時間弱で東京と甲府を結ぶ。中央本線では特急「あずさ」と「かいじ」合わせて甲府以東は30分間隔で特急が走る。

   京王バス・富士急バス・山梨交通で共同運行される中央道ハイウェイバスの新宿~甲府線は新宿駅に隣接のバスタ新宿から甲府駅まで2時間強で運行、片道大人2200円であずさ・かいじの通常運賃より安く、本数も鉄道とほぼ同等の30分間隔で新宿発7時台から21時台までキープしている。

   この新宿線の他にも富士急ハイランド・河口湖駅など富士五湖方面に直行する富士五湖線、松本バスターミナルに向かう松本線などがあり、競争は激しい。定時性と速さでは鉄道が優位だが、運賃と目的地へのアクセス性はバスが優る。とりわけ富士五湖方面へは大月で富士急に乗り換えが必要なJRに対し、直行できる高速バスは侮れない。鉄道側の強みは他に東京駅・立川駅・八王子駅など新宿以外のターミナル駅からも利用できることで、「お先にトクだ値スペシャル」も途中駅からでも使える。

   「かいじ」への「お先にトクだ値スペシャル」で、東京から甲府まで高速バス運賃より安い2000円以下が実現する。1月~2月の閑散期に備えた需要喚起になりそうだ。

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