イーロン・マスク氏の会社ボーリングカンパニー(The Boring Company)は地下トンネルを掘り、その中を電気自動車を使って移動することで渋滞などの問題を解決することを目指すテクノロジー・スタートアップ企業です。
今回は、そのボーリングカンパニーがラスベガスにつくった「ベガスループ(Vegas Loop)」の中をテスラに乗って実際に走ることができたので、その様子を動画と記事でレポートします。
ボーリングカンパニー:YouTube動画で見るラスベガスの地下トンネルを走行する様子
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*Category:テクノロジー Technology|*Source:The Boring Company
ボーリングカンパニーの特徴と技術
ボーリングカンパニーは「PRUFROCK」と呼ばれる掘削機を開発しており、この装置は現場に搬入されてから約2日という短期間でトンネルを掘り始められるとのこと。
◇ ボーリングカンパニーとテスラの関係は?
どちらの会社も創業者と経営者がイーロン・マスク氏です。そのため、ボーリングカンパニーのトンネルの中を走る車はいまのところすべてテスラの電気自動車となっています。
◇ ボーリングカンパニーは上場している?
記事作成時点(2022/01/04)では非上場です。
◇ ボーリングカンパニーの株価は?
非上場企業のため取引上で取引されてる株価はありません。しかし、多額の資金調達をおこなっていることから、企業価値は少なく見積もっても数百億ドルです。
◇ ボーリングカンパニーがラスベガスに作った「Loop」とは?
電気自動車を使って移動するための一方通行のトンネルです。将来的には自動走行の車に乗り込むだけで、行きたい場所に行けるようになることを目指しています。ちなみに、イーロン・マスク氏は火星に人類を送りこむためのロケット開発も行っているため「ボーリングカンパニーの技術も火星で使われるのでは?」とウワサされています。
ボーリングカンパニーのラスベガス地下トンネルを体験
ラスベガス・コンベンション・センターに新しく完成し、今年(2022年)に初めて世界にお披露目されたLOOPの駅。
マップを見ると、現時点では短距離の3つの駅を結ぶ運行が行われています。
乗車場所に向かうエスカレーターからの眺め。
駅の中はナイトクラブようなデザインで、エレクトリック・ミュージックが流れています。
マスコミ向けの公開日のため、警備員が配置されています。
Vegasの文字とテスラの車。
乗り場から見たトンネルはこんな感じ。
トンネルの中を走るテスラ。
トンネルは車1台がちょうど通れる大きさです。
内部はパネル(?)のような物で補強されているようです。
クローズアップにしてみると擦れたような跡が確認できます。
テスラに乗り込み、いざ、出発!
トンネルの中へと進みます。
電気自動車なので、走行音は静か
実際にトンネルの中を走っている様子はこちらの動画でご覧いただけます。
出口から出てくる様子は一般的な地下駐車場と変わりません。
地上駅の様子。
掘削に使われるマシンの刃が展示されていました。
実際に乗ってみると、トンネル内は思ったより圧迫感がなく、走行音も静かなので快適でした。
「途中で止まると怖いな」とは思いましたが、地上の道路のように横から車に突っ込まれたり、飛び出してきた何かを轢いてしまうようなことは起きないので、「プラスとマイナスで考えれば、トンネル内のほうがプラス(安全)」といえるのかもしれません。
将来的にトンネル内自動運転が実現されれば、より快適になるはずなので、渋滞の多い都市や火星(!)での移動に便利そうです。