プーチン氏 制裁で米関係断絶も – BBCニュース

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アメリカのジョー・バイデン大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領は30日に電話会談を行い、緊迫するウクライナ情勢について協議した。プーチン氏は、ロシアがウクライナへ侵攻すれば「前例のない」制裁を科す可能性があるとしているバイデン氏に対し、新たな制裁を発動すれば両国関係の完全な断絶につながるおそれがあると警告した。

プーチン氏はバイデン氏との電話会談で、制裁発動は「巨大な間違い」になると述べた。

一方でバイデン氏は、アメリカとその同盟国はウクライナへのいかなる侵攻にも断固として対応するとした。

今回の会談はロシア側が要請したもので、両首脳は約1時間にわたり協議した。両首脳の会談は今月に入って2度目。

ウクライナ当局によると、ロシアはウクライナ東部の国境付近に10万人超規模の部隊を動員している。

西側諸国では、ロシアによる軍備増強への懸念が高まっている。

ロシアはウクライナ侵攻は計画していないとし、部隊の移動は軍事演習が目的だと説明している。また、自分たちには自国領土内で自国軍の部隊を自由に移動させる権利があると主張している。

今回の電話会談で両国首脳は互いに牽制(けんせい)し合ったが、プーチン氏の外交顧問ユーリ・ウシャコフ氏は会談に「満足」していると、会談後に記者団に語った。また、今後の協議に向けて「良い雰囲気」づくりができたとした。

米政府高官の1人は匿名で、会談では「真剣で実質的な」議論がなされたと語った。

ホワイトハウスのジェン・サキ大統領報道官は、「バイデン大統領は会談で、一連の対話での実質的進展は、緊張緩和の環境でしかありえないと、繰り返した」と述べた。

そして、「大統領は、ロシアがさらにウクライナへ侵攻した場合、アメリカとその同盟国やパートナーが断固として対応することを明確にした」と付け加えた。

アメリカとロシアは来年1月にスイス・ジュネーヴで対面協議する予定。ホワイトハウスによると、バイデン氏は外交的解決を追求するようロシア側に促したという。

今回の会談に先立ち、プーチン氏は「お互いを尊重し、お互いの国益に配慮」しながら、協力し合えることを「確信」していると、バイデン氏に伝えていた。

プーチン氏の報道官ドミトリ・ペスコフ氏は、ロシア政府は「話し合う用意ができている」とした。

「我々の間にあるたくさんの問題は、対話を通じてのみ解決できると信じている」

ウクライナの国防相は今月初め、ロシアが国境付近に数万人規模の部隊を集結させ、来年1月末に大規模侵攻を計画している可能性があると国会で述べた。

一方で、ロシア側は国境付近での軍備強化は北大西洋条約機構(NATO)に対処する防護措置だと主張している。また、NATOの東方拡大をやめ、ウクライナや周辺諸国への攻撃用兵器を配備しないよう、NATOに法的保証を求めている。

これに対してアメリカは、ロシアが周辺の独立国を将来的に支配しようとしているとみている。

ウクライナはNATOに加盟していないが、両者は密接な関係にある。

(英語記事 Putin to Biden: New sanctions would be big mistake

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