ドコモ、店舗内のサイネージ広告の効果を可視化–来店者の行動を分析

CNET Japan

 NTTドコモは12月23日、店舗の来店者の属性や行動特性、オフライン広告の効果を可視化してマーケティング施策の改善につなげる取り組みを、スポーツ用品店「スーパースポーツゼビオ」4店舗で開始したと発表した。期間は2022年3月末までを予定する。

スーパースポーツゼビオのあすと長町店(宮城県仙台市)、埼玉ららぽーと富士見店(埼玉県富士見市)、川崎ルフロン店(神奈川県川崎市)、東大阪菱江店(大阪府東大阪市)で実施する
スーパースポーツゼビオのあすと長町店(宮城県仙台市)、埼玉ららぽーと富士見店(埼玉県富士見市)、川崎ルフロン店(神奈川県川崎市)、東大阪菱江店(大阪府東大阪市)で実施する

 同社によると、新型コロナウイルスの流行やECの台頭を受け、小売業界にはDXやIT化が求められているという。しかし、店頭での販売促進活動は、ウェブ広告などのオンライン施策と比較したさいに「効果の見えづらさ」が課題として挙がっていた。今回の取り組みは店頭での販売促進活動を可視化しやすくし、小売業界のDXを促進するものと説明する。

 本取り組みでは、「スーパースポーツゼビオ」4店舗に属性認識カメラとサイネージを搭載した特殊販促棚を設置し、サイネージで放映される広告の視聴から棚に陳列された商品の購入までを認識。得られたデータから、来店客、購入者属性および行動特性を把握、分析する。

特殊販促棚のイメージ
特殊販促棚のイメージ

 特殊販促棚に搭載する属性認識カメラは、ニーリーが開発したもの。独自のAI技術を活用しており、広告を視聴した人の人数や性別、推定年齢などを取得する。マスクを装着していてもデータを取得でき、撮影データ自体は録画、保存せず、記録データのみを保存するという。

 さらに、それらの属性データとデジタルサイネージの広告配信履歴に、店舗のPOSデータを突き合わせることで、どの広告が、どの層に視聴され、結果どう売上につながったかを分析することが可能となる。加えて、これらの分析をドコモが保有する「d払い」の利用データや趣味嗜好データなどを統計化したデータと掛け合わせることもでき、より効果的な分析や次の購買につながる情報を小売店やメーカーに提供できるとしている。

 NTTドコモは今回の取り組み結果などをもとに、解析データを活用したメーカーの商品開発やマーケティング施策、小売店における販促施策を支援するサービス開発に取り組むとしている。

Source

タイトルとURLをコピーしました