ローグライク×落ちものパズルな「ショベルナイト ポケットダンジョン」レビュー、テンポの良さと慎重さが同時に求められるギリギリの緊張感

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2014年に発売されて以来多数の賞を受賞してきた「ショベルナイト」の世界観をベースにしたパズルアドベンチャー「ショベルナイト ポケットダンジョン」が2021年12月13日に登場しました。前作の「ショベルナイト」は2Dアクションゲームだったのに対して、今作は「不思議のダンジョン」シリーズのようなローグライクと「ぷよぷよ」のような落ちものパズルが融合したゲームになっているとのことで、実際にプレイしてみました。

Steam:Shovel Knight Pocket Dungeon
https://store.steampowered.com/app/1184760/Shovel_Knight_Pocket_Dungeon/

「ショベルナイト ポケットダンジョン」は、主人公・ショベルナイトが謎のキューブをゲットしたところ……


強制ワープさせられ……


「ポケットダンジョン」と呼ばれる世界に来てしまったというストーリー。


ゲームプレイ画面はこんな感じ。実際のムービーが以下。

ローグライク×落ちものパズルな「ショベルナイト ポケットダンジョン」はこんな感じのゲーム – YouTube
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「落ちものパズル」というと、「テトリス」や「ぷよぷよ」のように落ちてくるオブジェクトを操作するというタイプを思い浮かべますが、本作で操作するのはショベルナイト。


ショベルナイトは十字キーで上下左右に移動し、行動や経過時間に応じて上からオブジェクトが次々と降ってきます。基本的には「一回行動すれば他のキャラクターも一回行動する」というターン制ですが、数秒間行動しなかった場合にも敵は行動するという、「半ターン制」ともいえるシステム。


オブジェクトにぶち当たるように移動させた場合、ショベルナイトはその方向に攻撃。


ショベルナイトが攻撃した相手がモンスターだった場合、そのモンスターはショベルナイトの攻撃に合わせて「反撃」してきます。


ただし、その攻撃でモンスターを倒せた場合には反撃を受けることはありません。ほとんどのモンスターは自発的に攻撃を仕掛けてこないので、ダメージを受けるのは基本的に反撃のみ。


減ってしまったHPは、ときおり降ってくるポーションを攻撃することで回復可能。


攻撃に関して最重要といえるシステムが「連鎖」です。本作では同種のオブジェクトが隣り合わせになっていると、ダメージが隣り合ったオブジェクト全体に入るという仕組み。なので、モンスターは1体1体相手にしていくよりも、連鎖でまとめて叩いたほうが被ダメージを抑えられるというわけです。


連鎖の恩恵はそれだけではなく、連鎖で多数の敵を倒した場合は通常より多くの「ジェム」をドロップします。


このジェムというのはいわゆる「お金」で、道中に出てくるショップでアイテムを購入するのに必要。ショップで販売されているアイテムはいずれも強力で、是非とも欲しい品ばかり。なので、できる限り効率的にジェムを稼ぐのが重要です。


ジェム稼ぎには、画面下段に存在する「ジェムゲージ」も大きく関わってきます。


ジェムゲージは、テンポ良く操作したり連鎖を上手に決めたりすると、色が変わって得られるジェムが多くなるという仕組み。ただし、0.5秒ほど操作しないと急激にジェムゲージは下がっていきます。


そうなると「ジェムゲージをMAXに保てるようにテンポ良くガンガン操作しよう!」と思うわけですが、そう思い通りにはいかないのがこのゲーム。テンポ良く操作するとどうしてもプレイが雑になってしまうので、うっかり低HPのときにモンスターを攻撃したり、逃げ場のない方向に移動したりしてしまいがち。なので、「ジェムを稼ぐために急いで操作する」「じっくり考えて安全にプレイする」という2つのスタイルの上手な使い分けが求められるというわけです。


また、アイテムはジェム以外にも「宝箱」からも獲得可能です。


宝箱から出てくるアイテムはどれも効果が強力ですが、一定回数使うと消滅するという「アクティブアイテム」の類い。


「回数が制限されているのだから慎重に使っていきたい!」と思いますが、剣などは単なるブロックを攻撃しても消費されるため、ときにはやきもきさせられることも。


宝箱を開封するには、オブジェクトとして降ってくる鍵が必要です。


そしてこの鍵は、ゴールとなる「扉」を開けるのにも用います。


鍵は宝箱にも扉にも使いますが、ステージ中に登場する宝箱と扉を全て開けられる分の鍵は出現するので、「宝箱に使いすぎて扉に使う分がなくなってしまった」ということは起こりません。ただし、鍵は次のステージに持ち越すこともできるので、「現状で問題なさそうだから、わざわざ宝箱を開けなくてもいいな」といった場合には鍵を持ち越せばOK。先のステージでは、鍵に見合った量の宝箱が出現します。


こうしてステージを進めていくと、途中には原作ゲーム「ショベルナイト」に登場したキャラクターがボスとして登場。


ボスは反撃だけでなく、スキルによる特殊攻撃を行う強敵。倒したと思ったらマシンに巨大なマシン乗って第2形態に入るという「マシンナイト」戦はこんな感じでした。

ローグライク×落ちものパズルな「ショベルナイト ポケットダンジョン」のボス「マシンナイト」討伐! – YouTube
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こうして倒したボスは、プレイアブルキャラクターとしてアンロックされます。


プレイキャラクターの入れ替えができる「町」では、そのほかにもジェムを支払うことで出現するアイテムのアンロックや……


すでに攻略したステージへのショートカットの開放などが可能。ジェムは死んでも勝手に蓄積されるので、プレイするごとに徐々に「強くてニューゲーム」が可能になります。


システム面も充実しており、ステージごとの復活回数を選択できる「ストック数」や、ステージ順を規定の順序に固定するかランダムにするかを選べる「ステージ」、ボスの有無を選べる「ボス」、ゲームスピードを調節できる「スピード」、最大体力を増やせる「体力」、攻撃ダメージを増やせる「攻撃」など、自力で難度の調節が可能。ストック数を「無限」にしたり、スピードを「OFF」にして純粋なターン制にすることすらできるので、「ちょっとクリアできるかどうか自信が……」という人でも大丈夫な設計。ただし、体力と攻撃力を高くすると実績が解除されなくなる点には注意が必要です。


そのほか、世界中のプレイヤーとスコアを競える1日1回だけ遊べるモードの「デイリーラン」


世界中のプレイヤーやCPUと対戦できる「対戦モード」も存在します。


対戦モードは、オブジェクトを壊すと相手側にお邪魔オブジェクトが降り注ぎ、画面が埋まってしまったほうが負けという落ちものパズルならではの形式。


プレイでは特に、敵を貯めまくって「連鎖」で一撃でなぎ倒したときの快感が落ちものパズルで大きな連鎖を決めたときの気持ちよさそのもの。


一方で強力なアイテムを揃えて無双状態に入ったときの爽快感もまさしくローグライクで、落ちものパズルとローグライクのいいとこ取りができているという印象です。


難度自体はそれほど高くはありませんが、操作自体のレスポンスが良いのでついついテンポ良く操作したくなるものの、ときには熟考しなければミスって死ぬというバランスが絶妙で、一度クリアしてもまたすぐに次の周回を始めたくなる中毒性がありました。


「ショベルナイト ポケットダンジョン」はPC版とNintendo Switch版が販売されており、それぞれ以下のリンクから税込1980円で購入可能です。

Steam:Shovel Knight Pocket Dungeon
https://store.steampowered.com/app/1184760/Shovel_Knight_Pocket_Dungeon/


ショベルナイトポケットダンジョン ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)
https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000048641.html


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