岸田首相が公邸に住むのは当然 – 野田佳彦

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  岸田文雄総理は11日、総理官邸に隣接する総理公邸に入居しました。安倍元総理は都内の私邸から、菅前総理は議員宿舎から官邸に通っていましたので、総理の公邸入居は私以来9年ぶりになります。岸田総理も就任後約2か月は菅前総理と同様に衆院赤坂宿舎に住んでいましたが、総理が宿舎住まいでは警備上の問題がありました。

  たくさんの議員とその家族が居住しているため、郵便、新聞、洗濯、宅配、デリバリーと業者もたくさん出入りしているからです。ベランダに出れば隣のマンションから丸見えです。窓ガラスも防弾仕様ではありません。公邸に引っ越したことにより、警備は万全になるでしょう。

  現公邸は、1929年築の旧官邸を解体せずに移転させたものです。総重量約2万トンの建物の下に台車を置き、油圧ジャッキを使って秒速1ミリという超スローペースで慎重に南へ約50メートル動かしました。国内最大級の曳(ひき)家工事と大規模改修を経て生まれた公邸が、いつまでも居住者不在ではもったいなさ過ぎました。しかも、空き家状態にもかかわらず、年間1億6千万円もの維持管理費を要しています。

  危機管理の観点からも、総理が執務する官邸から歩いて0分の公邸に住むのは当然のことです。例えば、10月7日午後10時41分に千葉県北西部を震源とする震度5強の地震が発生した時のことです。赤坂議員宿舎にいた岸田総理が官邸に到着したのは午後11時16分。地震発生後35分も経過しています。危機管理対応としては遅過ぎです。

  首都直下型地震だったらどうなったでしょう。道路が陥没したり、倒壊した建物により道路が寸断される可能性もあります。信号機も機能していないかもしれません。そんなときに赤坂と永田町は目と鼻の先ですが、35分では官邸に到着しないでしょう。北朝鮮がミサイルを発射すれば、10分でわが国に着弾します。

  世界の首脳も危機管理上、職住近接のところに住んでいます。日本のトップも1分1秒でも早く官邸に入ろうとするのが当たり前のはずなのですが…。なぜ、かたくなに公邸入居を拒む首脳がいたのでしょうか。

  現在の公邸はかつて、「五・一五事件」、「二・二六事件」といった惨劇の舞台になったからでしょう。犠牲者の幽霊が出るという噂が絶えず、「事故物件」扱いされてきました。しかし、私は約1年4か月住みましたが、1度も幽霊は見ていません。岸田総理にも安心していただきたいと思います。

  与野党議員が代表を務める政治団体が、雇用調整助成金や両立支援等助成金を受給していたことが判明しました。国会議員は制度を議論し、決定し、実施する立場にあります。進んで制度の恩恵を受けようとすべきではありません。違法ではないかもしれませんが、浅ましいことは明らかです。

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