巨額のマイナンバー予算に苦言 – 大串博志

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今臨時国会初めての衆議院予算委員会を、今日開催しました。

鈴木財務大臣から今年度補正予算案の説明を聴取し、いよいよ来週月曜日から審議に入ります。

補正予算案については、18歳以下の子ども対する10万円給付について、そのうち5万円をクーポンで支給することとなっていますが、これに対して多くの自治体から現金で支給したいとの声が上がっている問題がまずあります。

その他、全体として、とにかく「規模ありき」で作られている感があり、本当に各個別支出項目について真に必要なものとなっているのか、疑問を抱かざるを得ないようなものもあります。

例えば、マイナンバーカードの普及に2兆円近い予算が組まれていますが、その内容は、①マイナンバーカードを新規に得る、②マイナンバーカードに健康保険証の機能を付加する、③マイナンバーカードにひも付けて一時金などを受け取る時の銀行口座を登録する、それぞれの場合に5000円分(①の場合)、7500円分(②の場合)、7500円分(③の場合)のポイントを通じた金額が得られる、というものです。

カネを配って、マイナンバーカードの利用率を「形だけ」高めようという予算です。本来であればマイナンバーカードが便利だからみんなが登録し利用する、というのがスジなはず。本末転倒です。

しかも、2兆円近い巨額の予算となっている、その積算根拠が驚きです。何と、①、②、③の全てについて9500万人もの方々が登録する、という前提なのです。現在のマイナンバーカードの利用率は国民の4割に過ぎません。かなり過大な見積りと言わざるを得ません。

このような内容を含む補正予算案です。しっかりとした議論をしていかなければなりません。

私は、予算委員会の筆頭理事という役割なので、全体の動きを統括しながら、良い議論となるようリードしていきたいと思います。

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