こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
明日12月10日はボーナス(期末手当)の支給日ということで、本日支給明細が届けられました。
今しがたボーナスの支給明細が届きました。賛否はあるかと思いますが、我々(維新)はここから手取りの約3割・60万円を自主カットして被災地や医療機関に寄付いたします。 pic.twitter.com/k2ZFeLeh7b
— 音喜多 駿(参議院議員 / 日本維新の会・東京都選出) (@otokita) December 9, 2021
毎回のことではありますが、明細を情報公開し、その手取り3割を自主カット(公選法に抵触しない手法で寄付)することを表明すると、圧倒的な批判を中心とする反響の嵐!!
維新・音喜多参院議員がボーナス明細公開も…「一般国民とは感覚がズレてる」「私の税込年収以上あります」
https://news.yahoo.co.jp/articles/750e71d028a728536db88f037b9006d66ae5a759
複数のネット記事がヤフーニュースにも転載され、ヤフコメやTwitterで「音喜多」とエゴサーチすると大変なお祭りになっております。
「仕事もしてないのにもらいすぎ」
「こんなんだから政治家が勘違いする」
「3割じゃなくて10割カットしろ」
という声があるかと思いきや、
「自主カットなんて自己満足、仕事している自負があるならもらうべき」
「政治家の待遇を自ら悪くするなんて馬鹿げている」
「きちんともらって経済を回せ。経済の基本もわからないのか」
という逆方向からの批判も噴出し、文字通りの袋叩き!フルボッコ!十字砲火!!
国会議員の期末手当という公開情報を改めて発信し、その一部を寄付すると添えただけで大量の批判を(かなり強めの言葉で)ぶつけられ続けるのですから、そりゃ政治家が情報発信・公開に尻込みするのも当然というものでありましょう(苦笑)。
しかしながら、それらもすべて政治不信が根底にあるということ。
こうした土壌を作り上げてきた原因が政治家・政界にあるのだということを肝に命じて、私たち新しい世代の政治家たちがめげずに立ち向かうしかありません。
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今回のボーナスカットは、コロナ禍で様々な負担を国民の皆さまにお願いしているのに、その政策決定をしている政治家が無傷なのはおかしいという趣旨でやっているものです。
一方で、維新が毎月継続している通常の歳費カットについては、東日本大震災の復興増税にその起源があります。
景気回復や給料・物価をあげるために、政治家がまずもらって使うべき。
人材確保のためには、議員待遇を下げるべきではない。
自分を下げるのではなく、全員の給料をあげるのが政治家の役割だ。
どのご意見は、どれも一理あると思います。ただし、それを国政で議論・実行するのであれば、2037年まで継続している復興増税をただちにやめるべきです。
東日本大震災の復興財源確保のため、いわゆる「復興増税」を決めた際、国会議員たちも痛みを取るという約束で歳費の2割カット法案が可決されました。
しかし、国民からすれば当然自分たちが「増税」されている間は続けるであろうと思っていたこの歳費カットは、閣僚(政務三役)を除いてたった2年で終了してしまいました。
※大臣などの政務三役の給与カットは現在も行財政改革の観点から継続中
これは国民への大変な裏切りであり、前述のように政治家待遇に対して批判が噴出するのも、こうした不信行為の積み重ねによるものだと考えています。
マクロ経済政策や公人の待遇改善の観点から「身を切る改革」に慎重な意見は個人的に理解できるものの、この順番だけは譲るべきではありません。
繰り返しになりますが、現時点で政治家(国会議員)が満額の給料をもらうのは国民に対する背信行為であり、それならば復興増税をただちにやめて、国民の可処分所得を増やす方策を真剣に検討すべきだと改めて申し上げます。
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そしてこれらの我々がやっている自主カットは、公言をすれば「パフォーマンスだ」「選挙向けのPR、事実上の買収行為だ」と言われ、隠しておけば「本当はやっていない」「私腹を肥やしているのだろう」叩かれるという、なんとも極悪な代物です(苦笑)。
黙ってやれば良いのです
給与を寄付する(=現金を渡してくれる)人が選挙で選ばれるようになると、買収となにが違うのでしょうか?
寄付できる余裕がない、一期のみのつもりで国政にチャレンジしたい人の人生を挫くことに繋がりかねません
黙ってやれば良いのです https://t.co/8O6WBeVTbD
— 救急医 やっくん (@ERxICU_yakkun) December 9, 2021
しかしながら、私たちが行っている前述のような理由と経緯・寄付先などはきちんと公開するべきだと思いますし(もちろん寄付は公選法に抵触しない手法・対象にて行っています)、
本論とは少しはずれますが、上記Tweetの指摘のように寄付そのものが「利己行為」であるという捉え方は、日本の寄付文化を萎縮させている要因の一つではないでしょうか。
なお、政治家の給料が下がると裕福な人しか政治家になれなくなる!という指摘は一面その通りですが、現職たちが給料を次の選挙のために活用している現状を考えれば、政治家の給料をあげることは現職有利を強化することにつながるという側面もあります。
ことほど左様に政治家の待遇というのは複雑な連立方程式であり、簡単には答えが出せず、それにゆえに賛否両論が噴出します。
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動画でもコメントしました。
私たちは国民へのお約束・公約を出来る限り遵守して公開していくとともに、繰り返し自分たちの行動原理と理念を説明し、また政治家の待遇や選挙制度のあり方についても積極的かつ建設的な議論をリードしていきたいと思います。
それでは、また明日。
音喜多駿/おときたしゅん
参議院議員(東京都選挙区) 38歳
1983年東京都北区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループ社員を経て、2013年東京都議会議員に(二期)。19年日本維新の会から公認を受けた参院選東京都選挙区で初当選。21年衆院選マニフェストづくりで中心的役割を担う。 三ツ星議員・特別表彰受賞(第201~203国会) ネットを中心とした積極的な情報発信を行い、ブログを365日更新する通称「ブロガー議員」。ステップファミリーで三児の父。
著書に「ギャル男でもわかる政治の話(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」、「東京都の闇を暴く(新潮社)」
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