太平洋に浮かぶ「ロビンソン・クルーソー島」で41日間の“究極のテレワーク”、レノボが参加者を募集 航空券・宿泊費は同社負担。人口900人の島にITインフラを整備する社会貢献とテレワークを両立

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 レノボ・ジャパン合同会社(Lenovo)は12月7日、南米チリのロビンソン・クルーソー島でテレワークをしながら社会貢献活動にも取り組む「Work For Humankind」プロジェクトを発表し、参加者の募集を開始した。実施期間は2022年3月1日~4月10日の全41日間。島までの往復の航空券と宿泊費は同社が負担する。応募の締め切りは12月31日。

 ロビンソン・クルーソー島は、チリの沖合い約670kmの太平洋上にあり、「ファン・フェルナンデス諸島」を構成する島の1つ。旧名を「マサティエラ島」という。この命名はダニエル・デフォーが1719年に発表した世界的に有名な小説「ロビンソン・クルーソー」にちなむが、同作品のモデルとの説があるアレクサンダー・セルカークという船乗りが実際に同島に漂着し、生活したことがあることから、1966年にチリ政府が島名をあらためた。

「Work For Humankind」ウェブサイトより

 同島は50㎢弱ほどの面積を持ち、多くの地域が険しい山岳地帯で、環境は多様で変化が激しい。環境汚染の影響により、絶滅危惧種は目の前で絶滅しつつあり、プラスチック汚染が島を窒息させているという。

 人口は900人ほどで、そのほとんどが、島の北東部にある町サン・ファン・バウティスタに住む。島の南西部にはロビンソン・クルーソー空港がある。住民はこの島を持続可能なものにしたいと思っており、NGOの「Island Conservation」が、過去10年間にわたって住民と協力してきたという。

 LenovoはIsland Conservationと共同で、今回の「Work For Humankind」を立ち上げた。同プロジェクトはコミュニティ主導、かつデータドリブンな取り組みであり、同社の最初のミッションは、島のインターネット環境およびデバイスをアップグレードすることだとしている。

 ちなみに、フィジーの小島であるリクリ島にも「ロビンソンクルーソー島」という別名が付けられている。

「Work For Humankind」ウェブサイトより

 参加者は、サン・ファン・バウティスタのシェアハウス形式の宿泊施設で生活し、島に「最先端のテクノロジー・ハブ」を構築する週20時間の社会貢献(ボランティア)活動と、勤務先の業務を遂行するテレワークに取り組む。滞在中の参加者はレノボが提供するテクノロジー・ハブに24時間アクセスでき、テレワーク業務が可能であるとしている。

 参加期間には、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための隔離期間(チリのサンティアゴで8日間、ロビンソン・クルーソー島で4日間の予定)を含む。

「Work For Humankind」ウェブサイトより

 参加条件として、20歳以上であること、新型コロナウイルスのワクチンを2回接種済みであること、などが設定されている。また、ビジネスレベル以上の英語力があること、ボランティア活動のためにコンピューターやデータサイエンスなどの経験や技能を持つことが望ましいとされる。条件や注意事項の詳細は、申し込み時に確認のこと。

 同社が世界10カ国を対象に行った、働き方関する意識調査によると、回答者の61%が、「どこからでも仕事ができるのなら、地域コミュニティへ恩返しをしたり、社会へポジティブな影響を残したりすることが非常に重要だ」と回答したという。同社では、テレワークによって時間の使い方をよりコントロールしやすくなったことは、昨今の環境問題や社会問題に対する気運の高まりにつながっていると考えられるとして、本プロジェクトの意義を示している。

 また、多くの課題に直面する同島のコミュニティと、テクノロジーを駆使して一緒に解決してくれる人々とをつなげることは、「Smarter Technology for All」を掲げる同社にとって重要な役目だとしている。

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