2021年12月にサウジアラビアで始まった「アブドルアジズ国王ラクダ・フェスティバル」では、最も美しいラクダの座と賞金約6600万ドル(約75億円)をかけて競い合う「美ラクダコンテスト」が人気です。そのコンテストのルールで禁止されている美容整形手術を受けたラクダ40頭以上が、コンテスト失格になったと報じられています。
Dozens of camels barred from Saudi beauty contest over Botox – ABC News
https://abcnews.go.com/Weird/wireStory/dozens-camels-barred-saudi-beauty-contest-botox-81619035
Camels enhanced with Botox barred from Saudi beauty contest | Saudi Arabia | The Guardian
https://www.theguardian.com/world/2021/dec/08/camels-enhanced-with-botox-barred-from-saudi-beauty-contest
サウジアラビアにおいて、ラクダの繁殖は数億円規模の産業となっており、ラクダのレースや品評会など、ラクダに関するイベントが多く行われています。その中でもリヤドの北東にある砂漠で毎年1カ月にわたって開催されるアブドルアジズ国王ラクダ・フェスティバルは特に大規模なイベントの1つで、毎年国を挙げて盛り上げられています。
アブドルアジズ国王ラクダ・フェスティバルは、ラクダに関するさまざまなイベントが行われる祭りで、ラクダのレースやラクダの売買が行われます。そんなフェスティバルの目玉イベントが、頭の形や首、こぶ、服装、姿勢を審査して最も美しいラクダを選出する美ラクダコンテストです。
美ラクダコンテストの勝者に与えられる賞金は約6600万ドルと非常に高額なことから、このコンテストを勝ち抜くために何年もかけて自分のラクダを磨きまくるブリーダーが多く参加しますが、そんなブリーダーの中には、自分のラクダにボトックス注射やフェイスリフトといった美容整形手術を施す者が多くいます。もちろん美容整形手術を受けたラクダは失格となることがルールで定められています。
2018年には美容整形手術を施されたラクダが失格になったというニュースが報じられており、コンテストのルールはより厳格なものとなりました。
ラクダを美しく見せるための美容整形が横行、コンテストで12頭が失格に – GIGAZINE
それでも美容整形手術をラクダに施すブリーダーは後を絶たないようで、2021年に開催された美ラクダコンテストでも数十人のブリーダーが自分のラクダの唇や鼻を伸ばしたり、ホルモン注射によって筋肉を強化したり、頭や唇をボトックス注射でサイズアップしたり、輪ゴムで体の一部分を膨らませたりしたことが判明。40頭以上のラクダが失格になったとのこと。
コンテストの主催者は「特殊で高度な技術を使用することで人工的に強化されたラクダの取り締まりを強化しています。私たちはラクダの美化における改ざんや欺まんのすべてを全力で阻止します」と述べ、違反者に厳しい罰則を科すとしました。
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