東京都内の衆議院議員が5名増える:次回の衆院選は「10増10減」決定へ

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こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

本日は事務作業の傍ら、片山虎之助共同代表の辞任説明がなされる両院議員総会や、大先輩・鈴木宗男議員の政治資金パーティーに出席しました。

日本維新の会の党三役について様々な報道がなされておりますが、あくまで現在は正式決定前ということで、明日30日に正式な辞令・承認がなされた後に私からもコメントをさせていただきたいと思います。

さて、衆議院選挙が終わったばかりですが、次回の解散総選挙は非常に大きな地殻変動が起こります。

衆院選 小選挙区「10増10減」あす確定へ 区割り見直し本格化

衆院選 小選挙区「10増10減」あす確定へ 区割り見直し本格化 | NHKニュース
【NHK】国勢調査の結果が30日に公表され、衆議院選挙の小選挙区が5都県で合わせて10増える一方、10県で1つずつ減る「10増10…

一票の格差を解消するため、10箇所の地域で議席数の増減が調整されます。

議席増
東京都+5
神奈川+2
埼玉+1
千葉+1
愛知+1

議席減
宮城・福島・新潟・滋賀・和歌山・岡山・広島・山口・愛媛・長崎ですべて-1

人口動態に合わせて、都市部での議席が増えることになるわけですね。

特に大きな変動があるのが東京都で、なんと25から30に大幅増。これまでどれだけ一票の格差が激しかったのか、東京都民の人口あたりの民意が軽視されていたのか思うと、都民としては複雑な思いです…。

東京都の大きさが変わるわけではありませんから、現行の選挙区割が大きく変わることになります。おそらく人口が多い23区を中心に再編成が進んでいくことになるでしょう。

私の地元である北区(12区)や、現在の住居がある江東区(15区)などは一つの行政区・自治体がそのまま一つの選挙区に収まっている地域ですが、こういうところも複数の選挙区に分割される可能性があります。

小選挙区選出の議員には「地域代表」という側面が強いので、行政区が細分化されるのは望ましいことではない一方、本来的には地域に囚われず国政に邁進する代議士という職責からすると、一票の格差が優先されるのはやむを得ません。

有権者にとっても、これまでいつも入れていた馴染みの候補に入れられない!という事象が発生する一方、政治家サイドとしてはまさにここから様々な思惑が飛び交うことになります。

衆議院に挑戦したくても「枠」がなかった人たちが次々に手を上げて公認権を争うことになるでしょうし、これから具体化する「区割り」についても暗闘が繰り広げられることになります。

海外でもよくあるのが「ゲリマンダー」と言われる行為で、議会の多数派が選挙区割の変更を主導し、自分たちに有利な設定をしようとするもの。

長島代議士が指摘するように、誰かの思惑が恣意的に働かないよう、与野党を超えてしっかりとチェックしていかなければなりません。

まだどのような区割りになるか、審議会がどのような勧告を出すかは不透明ですが、引き続き注視し、動きがあればまた皆様にお知らせしていきたいと思います。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2021年11月29日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。