「ライフハック大全・プリンシプルズ」が12月10日に発売

ライフハッキング

あの「ライフハック大全」が新書になります。しかも前作では語られなかった体系的な哲学 = プリンシプルズを解説する新しい姿となって。

2017年に刊行した「ライフハック大全」は、皆さんのおかげもありまして5万部越えの成功を収めました。その後、おなじKADOKAWAからは「知的生活の設計」「リストの魔法」のシリーズも刊行させていただき、私の中では知的生活の日常的な話から、手元のリストの話題まで、ある程度網羅してご紹介できたと思っています。

ただ一つ、やり損ねていたのが、元々の「ライフハック大全」に盛り込むことができなかった、私自身のライフハックに対する哲学の解説です。

プリンシプルズを伝えるための改訂

「ライフハック大全」は250のハックの玉手箱のような本でしたので、なかなか体系的な論述はできなかったのですが、それでもハックとハックの間や、行間に私の考え方らしきものは仄めかすように書いていました。とはいえ、それはあくまで読者が感じ取るに書かれたものでしたので、「なんでこのハックが選択されているのだろうか」「なぜここでこれを解説しているのか」といった疑問を残した気がします。

そこで、今回の新書版では大幅にハックの数を変更し、読み物として最初から最後まで通読できるように原稿が組み替えられています。ハックの数は元の250から113個へと統廃合されていますが、考え方が似たものを一つの項目に融合したり、時代に合わなくなったののを削除し、新しい内容を取り込むといったように、アップデートがされています。

例えば「ライフハック大全」では、ライフハックとは何か? それはどのような経緯で誕生したものか? といった話題は数行しか触れられませんでしたが、今回は過去を振り返り、歴史的な意義についても考えを書いています。

時間管理のハック、タスク管理のハックについても、それを所与のものとしてハックばかりを紹介するのではなく、どんな原理・原則をベースとしてライフハックを選択すればいいのかについて解説を追加しています。

こうした原理・原則 = プリンシプルズを盛り込むことで、本書がいつか古くなった時にも、そこから時代に合わせたライフハックを読者が構築できるように作ったのが本書です。そうした目的もあって、元のほんとは構成もだいぶ変えてあります。

  • プロローグ:ライフハックとは何か
  • 第1章: 時間の使い方を考える
  • 第2章: タスク管理
  • 第3章: 集中力と先送り防止
  • 第4章: ツールと人生の仕組み化
  • 第5章: 読書と情報整理
  • 第6章: アウトプットと思考術
  • 第7章: 環境構築
  • 第8章: メンタルハックとアンチストレス
  • 第9章: 人生をハックする

原稿のベースは元の「ライフハック大全」なのですが、そこから発展的に再構成された、新しいほんとして読めるように工夫された新書版となっています。

ライフハックというテーマへの恩返し

個人的には、この改訂版が出ることで私が長年書いてきたライフハックというテーマに対する恩のようなものを、やっと返すことができた気がしています。

例えばなぜライフハックが人気を得たのか、そこにいたブロガーたちは誰だったのか、あるいは当初の熱気について、歴史の証人として本書を残すことができてよかったと感じています。

本書の改訂のために情報を調べていたら、ライフハックと言う言葉が生まれたオライリー社の Emerging Technology Conference のページはウェブサイトの改訂で消えてしまっていることを発見したり、時代の彼方に消えてしまってもはや検索できなくなっているページも多いことがわかって寂しい気がしていました。

本書の存在が、ライフハックというムーブメントの証人となるとともに、新しい時代への扉となってくれることを祈っています。

刊行は12月10日、電子版も準備中ですので、ぜひご予約いただければ幸いです!

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