「それは意見」枝野氏が回答拒否 – BLOGOS しらべる部

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共同通信社

立憲民主党の枝野幸男氏は12日、代表辞任に関する記者会見で、記者の質問のあり方をめぐり「記者会見はあなたの意見を聞いて、お答えをする場ではない」と回答を拒否した。

発言をめぐっては、別の記者から「中立性という言葉は解釈の幅があるが、ネットメディアやフリーランスを排除するということはないのか」「排除発言から生まれた立憲民主党の代表とは思えない暴言」と問題視する声が上がる事態となった。

約3分20秒の質問に枝野氏「報道機関は中立的な立場が前提」

発言は会見後半、 Independent Web Journal(IWJ)社の記者による約3分20秒にわたる質問に対してのもの。

「総選挙の争点は緊急事態条項を核とする自民党の改憲案だったことは明らか」「改憲がおこなわれれば民主制自体が否定されることは明白」とする記者側の見解に対しての考えを問う質問に、枝野氏は「後段はあなたの意見だと思う」「中立的な立場を前提とする報道機関に対する会見と、そうでない意見に対してコメントをしろという話とを一緒にするのは避けなければならない」とコメント。

「申し訳ありませんが、本質的な問題として、次の執行部にそこの見直しを引き継ぎたいと思っておりますのでお答えを申し上げません」と回答を拒否した。

この発言をめぐっては、朝日新聞の記者が「『中立性』という言葉はかなり恣意的な、解釈の幅がありうるもの」「ネットメディアやフリーランスの人を含めて排除するということはないのか」と追及。

枝野氏は、「排除」については否定した上で、「他の記者から迷惑しているという声をたくさん聞いている」と答えた。

続く「排除発言から生まれた立憲民主党の代表とは思えない暴言。撤回する考えはないか」とするフリーランスの質問には「引き継ぎ事項にして、判断するのは次の執行部」「毎回いら立ちは示してきたが、代表を離れるのではっきりと申し上げた」と話した。

枝野氏と記者のやりとりは以下の通り。

共同通信社

記者:IWJのワタライです。よろしくお願いします。今回の衆議院選挙の結果の責任をとる形で代表辞任とのことでありますけれども、立憲民主党の得票数を見ますと2017年選挙では1108万4890票から、今回の2021年選挙では1149万1997票と、40万票増えております。また2014年、民主党時代は得票で977万票でしたから、200万票近く得票を伸ばしたことになります。得票率でも2014年は18.33%、2017年と比較しますと若干ではありますが19.88%から、20.00%と増えております。

減らした議席も14(議席)で、15議席の自民党より少ない。なのに岸田総理は国民から信任を得たと胸を張っているのに、立憲の枝野さんはマスメディアから総攻撃されて責任を過剰に痛感している気がします。事前の予想で立憲の議席増を勝手に予想しておいて、それが外れたからとバッシングするマスコミの身勝手さに過剰にお付き合いして、辞任する必要があるのでしょうか。また今回の選挙では意図的に隠されていましたが、本質的な争点は緊急事態条項を核とする自民党4項目の改憲か、その改憲案に反対かであったことは明らかです。

そこから考えますと、来夏の参院選挙はこの国の命運を懸けた一大決戦となることは明らかです。立憲民主党は野党第一党として、緊急事態条項を核とする自民党改憲案4項目に反対する改憲反対派として、この国の市民、国民に対して重大な責任を負っているのではないでしょうか。改憲がおこなわれ自民党案の制限も解除規定もない、内閣の独裁を半永久化する緊急事態条項により民主制自体が否定されることは明白です。このような状況下では野党第一党の代表に誰が就くかは、一党内の人事の問題では済まない国民的な重大事ではないでしょうか。すでに後継の代表選に名乗りを上げた人物の中には、自民党より改憲に貪欲な姿勢を見せる維新と寄り添うような発言をしている小川淳也議員のような方もいらっしゃいます。

この代表人事を誤れば、この国の未来を危うくする。そのような視点で考えなければ立憲民主党は分裂しかねず、結果として改憲派を利することになりかねないと思います。代表選にご自身も出馬されるか、自民党総裁選で安倍元総理が高市早苗氏を支持したように、ご自身の後継の候補として相応しいと思う人物を指名、支持するか。またそうした際に緊急事態条項は絶対に許さないと、この問題を焦点に据えて野党共闘で闘うことを後継者の条件として提示するとか、枝野さんのお考えをお伺いしたいと思います。

枝野:申し訳ありませんが、後段はあなた様のご意見だと思います。記者会見というのはあなた様のご意見を聞かせていただいて、それに対して、むしろそれをそうすべきだということに対するお答えをする場ではない。ここの記者会見のあり方は、4年やらせていただいて、次の執行部には引き継ぎたいと思います。考え直さないといけないと。あくまでも中立的立場の報道機関のみなさんに対して、説明をする場だと私は思っております。それを通じたあなた様も含めて、国民有権者のみなさんが色んなことを判断されるとか。そういったことはあってもいいと思いますが。

実態としては(報道機関も)中立ではないとか、こちらの思いはありますが、一応中立的な立場を前提とする報道機関のみなさんに対する会見と、それでないご意見に対してコメントをしろという話とを一緒にするのは避けなければならないと思っていますので、申し訳ありませんが、本質的な問題として、次の執行部にそこの見直しを引き継ぎたいと思っておりますのでお答えを申し上げません。

記者(IWJ):誤解があるようなんですけれども、私は私の意見を申し上げているわけではありません。私どものメディアは常に市民から色々な要請やご意見を頂戴しています。その事実に基づいて総合的に私どもの中で判断しまして、これはやはり野党第一党の方にお伺いするのが筋ではないかという風に考えた上でこのようにしているわけです。

枝野:そういう意見の方がいらっしゃるのは分かるし、あなた様の報道機関としての社論として、新聞社でも社説では私たちの考え方と180度違う社説を載せていらっしゃる方もいらっしゃいますが、そういう社の方もこういった場では中立性という立場に立った前提での質問をみなさんしていただいています。

記者会見というのは私はそういう場だと思っておりますので、そこを整理しないと記者会見が混乱すると思っておりますので、そういったことの本質は次の執行部で検討していただきたいと思っておりますし、私は今の前提そのものが、そもそも選挙の争点はあなた様が決めることでもなく、トータルとしての総有権者が決めることであって、今回の争点ではなかったというのは間違いない。次の選挙の争点が何になるかも、その時点での総有権者が判断することだと思っています。

記者(IWJ):承知しました。「中立」ということについては、改めてご見解をお伺いしたいと思います。

枝野:次の執行部が考えると思います。

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