激レアのケースとモニター付き初代「Apple I」が5700万円超で落札される

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Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズによって1976年に販売された完全動作品の「Apple I」コンピューターが競売にかけられ、50万ドル(約5700万円)で落札されていたことが分かりました。今回落札されたApple Iは、わずか6台しか現存が確認されていない「ハワイ産のコア木材」で作られたケースに納められており、しかも問題なく動作することが確認されているため、特に貴重な品とされています。

Lot – The “Chaffey College” Apple-1 personal computer
https://www.johnmoran.com/auction-lot/the-chaffey-college-apple-1-personal-computer_68148E4B12

An Original Apple-1 Computer Sells For $400,000 | LAist
https://laist.com/news/an-original-apple-1-computer-sells-for-400-000

Rare Apple-1 Computer in Koa Wood Case Fetches $500,000 at Auction – MacRumors
https://www.macrumors.com/2021/11/10/rare-apple-1-computer-auctioned/

アメリカ・カリフォルニア州に拠点を置くオークションハウスのJohn Moran Auctioneers & Appraisersが、2021年11月9日に競売にかけたApple Iが、50万ドルで落札されました。このApple Iは、Appleの共同設立者の1人であるスティーブ・ウォズニアック氏が設計し、同じく共同設立者のスティーブ・ジョブズ氏が、妹のパティ・ジョブズ氏らともに自宅で組み立てた200台のApple Iの1つで、最初の所有者がチャッフィー大学の教授で、2人目の所有者がその教え子だったことから「チャッフィー大学のApple I」と呼ばれています。


1976年に666.66ドル(約7万5000円)で販売されたApple Iの多くは、マニア向けの組立キットとして基盤の状態で売られましたが、カリフォルニア州の販売店で売られた50台は、ケースやキーボードがセットになった、当時としては画期的なオールインワン型の完成品だったとのこと。わずか6台しか現存が確認されていないケース付きApple Iには、当時は豊富に流通していたものの伐採や放牧により貴重品になったハワイ産コア木材が使われています。

この初代Apple Iについて、Apple製品に詳しいコーリー・コーエン氏は「ビンテージもののPCコレクターにとっては、伝説の聖杯のようなものです。多くの人にとっても、とてもワクワクするものでしょう」と話しました。

今回、オークションにかけられた「チャッフィー大学のApple I」は、ケースに入った初代Apple Iの基板のほかに、キーボード・電源・接続ケーブル・1986年製のPanasonicビデオモニタ「TR-930U」が付属しており、さらに2本のカセットテープに収録されたユーザーマニュアルとAppleソフトウェアもセットになっています。


コーエン氏によると、666.66ドルという欧米では不吉な数字の価格設定は、連続した数字が好きなウォズニアック氏にちなんだものだったとのこと。ウォズニアック氏は、自分の電話番号も連続した数字になるようにこだわっていたそうです。

コーエン氏は「このマシンはAppleの始まりを象徴するだけでなく、ウォズニアック氏とジョブズ氏の創意工夫、そして『コンピューターは怖いものではなく生活の一部であり、生活をよりよくする助けになるもの』という2人のビジョンを体現しています」とコメントしました。

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