立民党に「政権担う気あるのか」 – BLOGOS しらべる部

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共同通信社

国民民主党の玉木雄一郎代表が5日の定例会見で、衆議院議員選挙で議席を減らした立憲民主党に対して「野党第一党なのでまず政権を担うという矜持を持っていただきたい」と要求した。

衆院選をめぐっては、立憲民主党の議席を減らした責任をとって2017年の結党以来代表を務めてきた枝野幸男氏が辞任の意向を表明している。

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玉木代表は会見で、枝野氏について「大変な重責の中で、様々な党内外の意見を取りまとめていく取り組みに対してはまず敬意を申し上げ、心からご慰労を申し上げたい」と労った。一方で、立民党が日本共産党と衆院選で見せた選挙協力については、「自衛隊が違憲だ、日米安保破棄だという勢力と協力をする、政権を担う気があるのかなという疑念を国民に与えたことは間違いない」と批判した。

さらに玉木代表は「緊張感ある政治を実現したいというのは同じ気持ち」だとし、立民党の新代表に関して「野党第一党として現実的な政策、現実的な枠組みを回復できる代表になっていただきたい」と求めた。

会見の全文は以下の通り。

玉木代表:改めて私から報告を1点。

まず昨日、選挙後初の国民民主党の役員会を開催いたしまして、この選挙でも大きな支援を、また支持をいただいたことに対する感謝と、そして我々が掲げた「改革中道」、そして「対決よりも解決」ということをこれからも貫いていこうということを確認いたしました。

そのうえでこれまで国会対策において立憲民主党さん、共産党さん、社民党さんと、4党の枠組みがありましたけれども、これからはこの枠組みからは抜けて、独自に政策本位ですべての政党、会派と政策の実現、選挙で掲げた公約の実現のために政策の一致する範囲で協力をしていこう、協力を求めていこうということを確認いたしました。

またこれまでも参加していませんでしたけれども、国対の枠組みの中で、いわゆる「野党ヒアリング」についても、様々な賛否ありますけれども、最近はどちらかというと役所のみなさんを公の場でつるし上げるような印象を持たれることもありましたので、それよりもむしろ聞くべきところはクローズの場でしっかりと聞いて、引き出すものを引き出す方が政策の実現や、政府のおかしな点を是正していくことにより効果があるのではないかということで、いわゆる「野党ヒアリング」にも参加しないということも併せて確認をいたしました。

いずれにしても我々この12日間、公約を掲げて、そのことを訴えて闘い、また議席を増やすことができましたので、この国民との約束は重いと思っていますので、掲げた公約を1つでもできるだけ早く実現できるように取り組んでまいりたいと思います。

その意味で言うと、最近大変問題になっているのは、ガソリン価格の高騰が特に地方経済に大きな影響を与えていると認識をしております。関係業者からも悲痛な声、運送事業者だけではなく、例えば農業、漁業に関わる人からも、燃油価格の高騰は非常に厳しいということはありますので、追加公約として発表したいわゆるトリガー条項の凍結の解除、これによってリッター25円10銭を引き下げるということを国会が始まれば速やかに実現を図っていきたい。そのために各党、各会派に呼びかけしてまいりたいと思っております。

またコロナで傷付いた経済からの回復が私たち国民民主党が掲げた一番大きな政策の1つでありました。ですから一律の現金給付を速やかに実現したいと思います。一部報道で公明党さんが仰っていた、18歳までの子ども、若者に対して、一律10万円を給付するということが言われておりますけど、これは一律給付と言ってますけどまったく一律ではないので。

限定をかければかけるほど給付が遅くなるということは従来から指摘をしておりました。報道によると、来春。まさに私が選挙期間中も申し上げていた桜の咲くころじゃないと給付ができないということでは非常に遅いということになりますので、やはり速やかに一律給付をしていく、非正規の方、生活に困窮する方はこれとはまた別途制度を作ってやるということですから、ますます複雑になってしまうんではないのかと懸念をしますので、一律すべての国民に現金給付をしたうえで、課税時に高所得者や、所得の減っていない方については逆還付という形でお戻しいただくということが今の制度の下では最も効率的ではないかと思いますので、そういった点についても国会の中で実現を求めてまいりたいと思います。

質疑

BLOGOS編集部

記者:フランス10のオイカワです。原油価格をトリガー条項で抑えるというのは大変いいと思っていて、ただ原油価格高騰で世界的にスタグフレーションになってしまうのではないかという懸念がありますが、代表はそれについてどう思うかということと、あと岸田内閣、子どもへの12歳未満へのコロナワクチンの接種を急ぐ構えですが、私自身は自分は2回打っていますし、3回目も打つつもりですが、子どもさんに対してはやや懸念を覚えるのですが、子どもワクチンについてどうお考えか、以上2点をお願いします。

玉木代表:今のままの経済政策だと日本もスタグフレーションに入ると思います。物価だけ上がって景気が追いつかない、あるいは給料は上がらないのに様々な物価だけ上がっていくと。こういう懸念がもともとあるので我々はこの衆議院選挙の公約でも物価上昇率2%ではなくて、賃金上昇率ということを政策目標に掲げて給料が上がる経済を実現しようと。

そのために当面50兆円規模の緊急経済対策を講じて、中長期にも1人の投資などで生産性を上げていこうということを提案しておりましたので、どうも聞くところによると10数兆円の大型とメディアは書いていましたが、極めて小規模経済対策だと我々からしたら思いますので、これではスタグフレーションまっしぐらだと思いますので、今こそスタグフレーションを抜けていくためにも積極財政への転換と、最低50兆円規模の緊急経済対策が必要だと思います。

子どもワクチンですね。それは我々子どもコロナ三策という中にもですね、これはしっかり科学的知見に基づいて必要であればやれということを提案してきましたので、これは治験がきちんと行われて国内承認もされるのであればこれはやるべきだと思います。というのは大人がワクチンを打ってそれで自由な行動をこれから始めるようになると、むしろワクチンを打っていないところにリスクが集中することになりますので、そういった子どもたちに対する影響を最小にしていく意味でももちろん希望ベースですけれども、希望する子どもにはワクチン接種の機会がきちんと提供されるように体制を整備することは重要だと思います。

記者:読売新聞のアマノです。よろしくお願いいたします。立憲民主党の代表選挙、他党のことですけどお伺いします。争点の1つになるのが、共産党との関係をどうするかになると思います。玉木代表は現時点で、立憲民主党と共産党との選挙協力には加わらなかったんですけども、あの一本化や政策協定や限定的な閣外協力をどういうふうに評価をしているのかということと、併せて立憲民主党の新しい代表にどういうことを期待するか、その後の連携も含め教えてください。

玉木代表:野党第一党なのでまず政権を担うという矜持を持っていただきたいと思います。政権を担うためには経済政策に併せて、外交安全保障政策に関して現実的な国民から見て安心できるパッケージを示すことが大事だと。その中において、やはり自衛隊が違憲だ、日米安保破棄だという勢力と協力をするということが国民のみなさんに対して本気で政権を担っているのかなという疑念を与えたことは間違いないと思うんですね。

ですから、単なる政権を担わない野党ということであればそういった形の1つの主張のあり方もありうるのかもしれませんけれども、野党第一党ですから緊張感のある政治を実現したいというのは私たちも同じ気持ちなので、ぜひそこは現実的な政策、現実的な枠組みということをしっかりと回復できる代表になっていただきたいなと期待をしております。

記者:NHKヨネヅです。約1週間ぶりの会見ですので、改めて伺いたいんですけど、立憲民主党の枝野代表が辞任を表明されたと。この約1年以上合流協議で協議、交渉されてきて、この間色んな野党の動きがあった中でこういう結論というか至ったということをどう受け止めているか。

玉木代表:まずは野党第一党の党首というのは、大変な重責だったと思います。その中で様々な党内外の意見があって、それを取りまとめていくその取り組みに対してはまず敬意を申し上げたいと思いますし、心からご慰労を申し上げたいと思っております。

色んな特に昨年の政党間の合流に関しては色んなやりとりをしてきましたし、出来なかった面もありますが、ただ政権交代可能な受け皿を作ろうという思いでやってこられたということは間違いないと思いますので、まずは枝野代表の、4年前にああいった形で立ち上げられて相当な思いでこの4年間率いてこられたということだと思いますので、そこは心からご慰労申し上げたいなと思います。

引き継ぐ代表がどういう方になるのか、またどういう路線になるのかということはまだ分かりませんけれども、私どももそうですが、当然野党第一党としての立憲民主党も政治に緊張感をもたらすことが必要だということについては一致していると思うんですね。そこは現実的な政策の中で与党と建設的な政策議論を行っていく。いい意味での切磋琢磨ができるような体制を作っていかなければならないと思っていますので、先ほど申し上げましたけれども次の代表にはそういった立ち位置、あるいは理念、政策を進めていただくことを期待したいと思います。

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