枝野氏が辞任 共闘失敗した理由 – 猪野 亨

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立憲民主党の枝野代表が辞任となりました。結党以来、立憲民主党を率いてきた代表の辞任は大きな痛手です。

 結党時は10%を超える支持率がありましたが最近では5%前後だったりと低迷が目立ちました。

 どのような政策を打ち立てるのか、そこが問われていましたが、なかなか多くの国民に理解してもらえるまでには至っていませんでした。

 もっともその「政策」が曖昧ということであったと思います。

 立憲民主党の支持層は「中流」階層であり、そこに手が届く政策である必要があります。比例区での低迷は批判票の受け皿にはなり得なかったのは、岸田自民党との違いがわからなくなったということのように見えます。

 それとは全く異なる立場ではありますが、構造改革を訴えた維新の会が右翼票をとりまとめたということは大いに参考にしなければなりません。「議員報酬半減」というある種のわかりやすさ(これ自体は大衆扇動的でとても賛成できるものではありません)が有権者うけしたということです。

 それはそれとして野党共闘、特に共産党との政策合意がマイナスになったのではないかという意見があります。立憲民主党批判は大部分がここではないでしょうか。

 共産党と閣外協力についての合意が足かせになったというものです。

 確かに1+1が2にならなかった選挙区も多くあります。本来であればその効果は1+1が3にならなければならないものです。

 足かせという意味が有権者にわかりづらかったという批判(意見)であればそのとおりです。

 確かにわかりづらいです。多分、共産党支持層にもわかりづらいです。共産党支持層にとっては何故、共産党の候補者をおろして立憲民主党候補に投票しなければならないんだ、得するのは立憲民主党ばかりじゃないかというものだからです。

 本来、自民党に対抗するために野党が候補を一本化するのは小選挙区制を前提とする以上、当然のことです。

 それが何故、理解が得られないのか。朝日新聞の社説は、枝野代表の努力が足りなかったという指摘です。

 有権者にわかりづらさがあるのであれば、わからないお前が悪い、では済みません。確かに閣外合意がなされたのは選挙間近であり、これを短時間でわかってもらうことは確かに無理です。

 その点をわかりやすく何度も訴えるべきでした。

 選挙協力の効果がなかったということについて朝日新聞の記事は北海道4区を例に挙げていました。

ウィキペディアより

 希望の党(国民民主)と立憲民主党の得票数を合算した数が出ていないというのですが、それは最初から無理です。もともと希望の党の支持層は右よりです。

 ここでは前回も共産党は候補を立てていません。

今回の衆議院議員選挙の結果を受けて

 他方で共産党のこの発想はちょっと違います。

 多くの有権者は安保法制に反対のために野党に候補を一本化して欲しいと思っているわけではありません。

 自民党では支持できない層、国民の生活重視、構造改革に反対する立場の野党議員を求めているのです。

 勝負は私たち国民の生活を守るというところから出発すべきなのです。

野党共闘に注文 安倍政権に反対するだけではダメ 積極的に格差社会是正のための政策を打ち出して欲しい!

 今回、1+1が3にならなかったことや立憲民主党が比例区で伸び悩んだ原因を厳しく分析すべきです。

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