Kindleに続々参入 変わる出版社 – かさこ

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「当社もKindle読み放題を開始します。近年、AmazonのKindle読み放題サービスの売上が伸びているからです」

以前、紙の本を出している出版社からお知らせがきた。Kindle読み放題に参入するという。

今までは
・紙の本の販売
・電子書籍の販売
のみだったが電子書籍を定価販売だけでなく、一部電子書籍をKindle読み放題にするという。

やっと日本の出版社も気づき始めた。書籍のサブスク(読み放題)のビジネスチャンスに。

いまだ日本の出版社は紙の本にこだわりすぎている。しかし、やっと電子書籍の利便性や出版社としてもリスクがほぼないことに気づき、やっと電子書籍も同時販売し始めた。

しかしそれでも紙と電子の価格差がなく、紙の本を買わせようとしている出版社も多い。

しかし気づいてしまったのだ。紙の本を売るよりも電子書籍を売るよりも、Kindle読み放題にする方がビジネスチャンスがあることを。

読み放題にすると儲からないのでは?と思うかもしれないが、1ページあたり約0.5円の収入が入ってくる。100ページなら50円。200ページなら100円だ。

たいしたことないと思われるかもしれないが、そんなことはない。紙の本では印刷費や配送費や在庫管理費などかかり、たいした利益にはならないし売れなければリスクになる。

だからこそ電子書籍を売ればいいのだが、電子書籍を売るよりも読み放題にすれば読者はどうしても買いたい本でなくても、どうせ読み放題ならみるかと見てくれる。結局その方が総数が増える可能性があり儲かるチャンスがある。

考えてみればわかるが音楽や映画は今やサブスクがあたりまえ。電子データを単品購入するのはよっぽどものことがない限りない。

音楽ならサブスクで聴くのがあたりまえ。映画もサブスクで見るのがあたりまえ。そう、本も電子書籍でサブスクで読むのがあたりまえになってもおかしくはない。

しかし日本の出版社は古いビジネスモデルに固執しすぎてまるで対応しなかった。でもどんどんジリ貧になっていく。

さすがに危機感を感じたのか、「もしかしてKindle読み放題にした方が儲かるのでは?」と気づき始めた出版社が、今年あたりから実験的に期間限定で定価で売っていた電子書籍を読み放題対象にしはじめた。

しかも古い本ではなく人気のない本ではなく、わりと最近の本で人気になっている本などだ。

するとどうだろう?Kindleの売れ筋ランキングの上位はほぼKindle読み放題対象ばかりになったのだ。

「もしかして定価で売るより割引で売るより、読み放題にして読者に負担なく読んでもらった方が儲かるんじゃないか」と気づき始めた出版社が増えたのだろう。

読者側も音楽や映画のサブスクになれて本もサブスクに慣れ始めたのかもしれない。私もこのところ、ほとんど本は読み放題のものばかり。何もわざわざ定価で買わなくても読み放題対象に良書がたくさんあるのだ。

しかも1〜2年前の良書がどんどん読み放題対象になるので、そうした本を読めば何もわざわざお金を出して本を買わず、サブスク対象だけで十分なのだ。

なかなか変わらなかった出版業界もさすがに時代の流れを感じて変わり始めた。

本も電子でサブスクで読むのがあたりまえ。紙の本を欲しい人はオンデマンドで高い金を払って発注するという時代に変わっていくのではないか。

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