豚舎を見える化するIoT(インターネット オブ 豚舎)「みえる豚(とん)」【CEATEC 2021 ONLINE】

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IoT(インターネット オブ 豚舎)の「みえる豚」

 10月19日~22日に完全オンラインで開催中の「CEATEC 2021 ONLINE」。今年も多くの企業、団体がブースを出展し、IoT関連などの技術や取り組みを紹介しているが、福岡市IoT推進ラボのブースでは、IoTはIoTでもInternet of Tonsya(インターネット オブ 豚舎)の「みえる豚(とん)」を紹介していた。

 これは、豚舎のあらゆる要素をモニタリングでき、養豚場が抱える監視や確認などの負担を大きく軽減するソリューション。システムとしてスマートなのはもちろんだが、多くの出展者が並ぶ中で、目を引くネーミングセンスもまた魅力であろう。業務用製品によくある用途にストレートなネーミングはたまらないものがある。

Internet of Tonsya「みえる豚」

 みえる豚は、株式会社システムフォレストが提供するサービスで、養豚業者が直面する課題解決を背景に開発されたもの。機能を見ると、豚舎各所に設置されたセンサーによって、養豚場全体の水の流れを可視化したり、エサの供給量を管理したりできるほか、温度(倉庫内外)、湿度、CO2濃度、アンモニア濃度、体重増ソーティングのデータも可視化できる。

 また集糞装置や浄化槽の稼働管理にも対応しており、豚舎内を清潔な状態にキープしやすくなった。また装置の動かす際の人による管理が不要になり、余剰リソースを肥育に回せる点も大きい。

 得られたデータはスマートフォン、もしくはPCから確認でき、すべてのデータをリアルタイムに確認できる。蓄積されたデータ利活用はもちろん、アラート機能も用意。これまでは水回りにエラーが出れば豚がずぶ濡れになり、集糞装置が故障して豚が汚物まみれになるなど、たとえば夜間に発生した場合は朝まで気がつかなかったアクシデントにも対応可能になった。

システム画面

 みえる豚は福岡県IoT認定サービス。CEATEC 2021では自治体のIoT推進ラボが複数出展されている。主要産業を主軸においたものから、ユニークなものまでと豊富だ。気になるブースとあわせてチェックしてみると、新しい知見を得られるかもしれない。

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