【まさかの発想】はいたまま動ける「足湯」ブーツでゲームや家事をしてみたら…迫る罪悪感と熱気の末の快楽

ロケットニュース24

日本人の命の洗濯「全身で湯につかる」という入浴習慣。とりわけ低めの温度の長湯はリラックス効果抜群だから、浴室テレビやスマホの防水など、退屈せずにバスタイムを過ごすアイディアは枚挙にいとまがない。

なんなら風呂に入りながらPCゲームをしたいとか、風呂に入りながら家事をしたいとか思ったこともあるかもしれない。

残念ながら全身を湯につけて動ける日用品はまだないが、持ち歩ける「足湯」ならある。といっても電気式のフットバスのたぐいではない。はいたまま動ける足湯だ!


・「重炭酸足湯ブーツ」(税込9790円)

ちょっと意味がわからないと思うが、「重炭酸足湯ブーツ」というブーツ型の足湯なのである! こんなこと考えるの日本人くらいじゃないだろうか。

見た目は長靴だが、非常に軽く、また軟らかく、足の動きに合わせていくらでも形を変える。ウェットスーツと同じ素材だといい、カラーはレッド or ネイビー。

ここでひとつ誤算があった。筆者は伸縮性のない通常のゴム長靴を想像し、また過去に濡れたウェットスーツを脱ぐのに死ぬほど苦労した経験があったことから、ワンサイズ大きいものを注文した。しかし既述のように軟らかい素材なので、ジャストサイズで十分だったと思う。

足裏は足袋(たび)のように滑らない素材になっている。ブーツ内部はゴムだ。

同梱の「ホットタブ」錠剤が温浴効果の秘密。筆者の購入時はキャンペーンで30錠がセットになっていたが、期間限定特典のためよくご確認いただきたい。

別容器に湯を準備。タブレットを入れると、あっという間に白濁するほど気泡が発生する。

湯をブーツに注ぎ入れる。冷めやすいので、少し熱めがオススメとのこと。風呂の適温が42度だといわれるから、筆者は45度くらいにした。

あとは足を入れてヒモを締める。45度だから最初は「熱っ」と感じるが、すぐに馴染んでくる。

普段は決して水のない場所、居間や寝室で足がジャブジャブと湯につかっているというのは、なんとも不思議な体験である。これはそう……初めて車中泊の車内でトイレをしたときのような……やってはいけない場所で、やってはいけないことをしているような奇妙な罪悪感がある。


が、すぐ慣れた。


非常に気持ちがいい。足元から全身がほぐれていくようである。誰からも触られていないのに、まるで優しい足裏マッサージ。使用例では「くつろぎながら」「TVをみながら」とあるので、筆者の究極のリラックスタイムであるゲームをしてみよう!


・ゲームしてみる

このときにプレイしたのは「ファークライ6」で、独裁者を相手にゲリラ戦を繰り広げるという少々過激なゲームである。

リアルな暴力・犯罪表現があるため「CERO Z(18才以上のみ対象)」のレーティングがされているのだが、筆者の全身がカッカと熱くなってきたのは、国軍相手の白熱した戦闘のせいだけではあるまい。

カリブ海の島国が舞台ゆえ、野鳥のさえずりなど高温多湿な熱帯を思わせる環境音がたくさん入る。じわりと額に汗をかく。暑い……カリブの熱気にクラクラしてきた……許すまじ独裁者……



………………はっ!


副交感神経を活発にしてリラックスする足湯 vs 交感神経を興奮させるZ指定ゲームで、自律神経がおかしなことになってきた。しかし身体が温まる効果は抜群である。

片足でほんの500mlなので、湯は光の速さで冷えていく。15分も経つと35度まで下がり「ぬるい」という感覚だ。

しかしこのホットタブ、「夏は水でもいい」というくらいで湯温はあまり関係がない。大分県の「長湯温泉」をはじめとする重炭酸湯は、低い温度で身体が温まるのだという。

なお、ゲーム中の筆者は必ずしもお行儀がいいとはいえないが、多少の傾きなら許容範囲内である。防水性能はばっちりで、真横にしない限りはカーペットやベッドが濡れることはないだろう。


・家事をしてみる

ブーツ型である最大のメリットは、「はいたまま動き回れる」というところである。使用例では掃除機をかけたり、台所で料理をしたりしている。せっかくなので試してみよう。

足を動かすと、ブーツの中で水が動く。幼少の頃、長靴に水をいっぱいに入れて、ジャブジャブと歩いたあの感覚である。

実際には水は1滴もこぼれていないのだが、心理的にはザブーン! ザブーン! と水を蹴散らして歩いているよう。これが足湯を連れ歩くということか……!

ここで「大きめサイズを買ってしまう」という痛恨のミスが効いてきた。ブーツの中で足が動く感じがあり、またタブレットが溶けた湯は滑りやすい。足裏はしっかり床にくっついているのに、「ブーツの中で滑って転ぶ」という前代未聞の事態になりそうだ。

いつもの5倍くらいのスローモーションで、アヒルのように1歩1歩動く。すいすい掃除機をかけるなんて無理である。加えて「脱ぎたい」と思ったときに、近くにタオルがあるとは限らない!

というわけで、着脱は風呂場になるだろう。そのまま本体も洗える。余談だが、着用後は足がすべすべになった! 湯に溶かしたホットタブは「浴用化粧料」で、肌に効果があるという。


・次は温泉スーツ

いま宅配便が届いたら、果たして玄関までたどり着けるだろうかと不安になったが、温浴効果はたしかに感じられる。サイズさえ合っていれば、もう少し機敏に動けるのではないかと思う。

湯を入れて着用できるブーツがあるのだから、次は全身を包んで動ける温泉スーツだ。学校でもオフィスでも入浴。公共の場所にタンクがあって、スーツのホースから温泉水を補給できたらいい。

ザバザバと音を立てて動き、誤ってスーツに穴が空いたらデスクが惨事になる……そんな未来が来るかもしれない。


参考リンク:重炭酸足湯ブーツ公式サイト
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.

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