ワクチン返礼で日台が感謝の交流 – BLOGOS しらべる部

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新型コロナウイルスの感染が拡大する中、日本から大量のワクチンが供給されたことへの感謝の証として、台湾政府は16日、日本に対して酸素濃縮器約1千台、パルスオキシメーター約1万台を寄贈すると発表した。

Twitter上でも菅義偉首相と台湾の蔡英文総統が互いへの感謝を表明するやりとりが展開された。これを受け、日本国民からは「コロナが終わったら、(台湾に)旅行に出かけたい」、台湾の人々からは「台湾と日本は強い絆で結ばれている」など、草の根のレベルでのメッセージのやりとりが広がっている。

日本からワクチン累計390万回分を寄贈へ

台湾では、入国管理を厳格化して隔離措置を徹底するなど感染対策を徹底し、他国と比べて感染者数を低く抑えることができ“水際対策の優等生”とも評されてきた。今年5月に感染者数が急増したものの、現在は感染を抑えつつある。

台湾の蔡英文総統=Getty Images

日本は台湾に対し今年6月4日、アストラゼネカ製ワクチン 約124万回分を初めて寄贈するなど、今月上旬までに4回に分けて約340万回を提供している。さらに、茂木敏充外相は今月14日、50万回分を用意する考えを示している。

台湾は医療機器を贈る考え 16日に目録贈呈

日本からのワクチン提供を受け、外務省にあたる台湾外交部は16日、医療機器を日本に贈る考えを表明し、午後には衆院議員会館で目録の贈呈式が行われていた。

台湾から送られるパルスオキシメーター=台北駐日経済文化代表処提供

酸素濃縮器は吸引した空気から高濃度の酸素を作り出し、パルスオキシメーターは血液内の酸素濃度を意味する酸素飽和度を測定する。新型コロナの感染拡大で需要が高まっている。

菅首相はツイートで「(日台は)友情育んできた」

Twitter上での日台首脳間のやりとりは、16日午後9時半ごろ、菅首相が「日本と台湾は自然災害や感染症の脅威に向き合うたび、人道的見地から互いに助け合うことで友情を育んできました」と感謝を示したことで始まった。

Getty Images

蔡総統もエール 「パンデミックを生き抜こう」

これに対し、台湾の蔡総統も17日午後1時半ごろ、菅首相のツイートを引用する形で「台湾と日本の絆は政治や経済的な戦略を超えるもの」と表明。「手を携えて、パンデミックの時代を生き抜きましょう!」と日本に対してエールを送った。

蔡総統のこのツイートは約5時間あまりで6000件以上もリツイートされ、「台湾と日本は、心を一つに助け合い支え合っていきましょう」「台湾加油(がんばれ) 日本も加油」などと日本国民から感謝のメッセージが送られている。

日本と台湾をめぐっては2011年3月の東日本大震災での日本への支援がクローズアップ され、その後も様々な局面で協力が続いてきた。蔡総統は日本からワクチンが提供されるたびに、「友情ワクチン」などの文言を記した画像とともに日本へのメッセージをツイートしている。

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