「燃え尽き防止、ウェルネスの決まり文句だけでは不十分」:エージェンシーのストラテジストの告白

DIGIDAY

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「大離職時代」または「離職の津波」。業界の先行きを予見する者たちは、パンデミック後の頭脳流出にさまざまな呼称を付けてきたが、詰まるところ、いずれも「従業員のバーンアウト(燃え尽き)」というほぼ同じものを指している。柔軟なハイブリッド型勤務方針を採用するエージェンシーが増えるなかで、私生活とプロとしての生活を切り離しておけるように、仕事量のバランスを十分に取ろうとまだ苦労しているエージェンシーもある。

匿名を条件に本音を語ってもらうDIGIDAYの告白シリーズ。最新記事では、クライアント相手の激務や職場での駆け引き、幹部による一時的な救済措置がほとんどないことが原因で、従業員のバーンアウトが頂点に達している件について、フルサービスマーケティングエージェンシーのストラテジストに話を聞く。

なお、読みやすさを考慮し、以下のインタビューには編集を加えている。

──何が起きているのか教えてほしい

バーンアウトに対する支援や理解がない。率直に言えば、知名度の高いクライアントだから特に、全力を尽くして満足させようと努力しているようだ。ほかのチームの時間やウェルビーイング、考え、感情なんて考慮していない。ナイキ(Nike)、Amazon、Facebook、神のみぞ知る社名なので、可能な限り最善のサービスを提供しよう、という感じだ。従業員ではなくクライアントに常に尽くしている。それに、下に向けて、仕事をすべてやり遂げさせようとする幹部たちがいて。それで、さらに燃え尽きることになる。

このプロジェクトに対応しないために上司に裏切られた。チームには私しかいなかった。リソースが必要で時間があまりなかった。そして台無しになった。24時間以内に完了するよう求められた。ショックだった。

──苛立たしい話のようだ。特にパンデミックのなかで、会社がバーンアウトについて話したことがあるか?

(引き留めについて)話している。どれも同じことだ。利用できるものをいつでも提供してくれる。メンタルヘルスデーがある。だが、駆け引きがあるので、誰も実際の人々については話さない。これらの仕事に生活が直結しているから、解雇されたくなくて、誰も率直に話さない。誰もが新しい仕事を得て移ろうとしている。それで結局どういうことになるか、会社は気付いていない。

──手当はバーンアウト抑制には役立っていないのか?

金曜が休みという件については、無料のビールのようなものだ。無料でビールが飲める。だが、飲みすぎと間抜けに見える。それに、もっと大きな問題にまったく取り組んでいない。ありきたりのことばかりだ。誰も、(瞑想・安眠・リラクゼーションのための)アプリ「カーム(Calm)」や「ヘッドスペース(Headspace)」を利用しようとしない。うわべだけ取り繕って、より短い時間でそれ(仕事)をするよう期待されている。

──引き留めは大事だが、提供されているものでは、チームのメンバーを引き留めるのに十分ではない?

人材を引き留めたいと言っているが、仕事量が多すぎて、いっそうバーンアウトすることに気付いていない。そうしたサイクルが生じつつあり、それが理由で、誰もが他社でのより良い報酬や待遇を求めて去ろうとしている。

──あなたの会社や業界全体で、別のやり方で何をすべきか?

リソースの面で無理する必要がないプロジェクトを引き受けるべきだし、仕事を無理やり押しつけるのではなく、従業員の時間と期待を実際に管理することに力を注ぐべきだ。従業員への対応の仕方を幹部に教えるのが、いちばん大事なことだと思う。もっとも基本的なことのように聞こえるが、それが真実だ。

[原文:‘This is the equivalent of free beer’: Confessions of a strategist on how wellness platitudes aren’t enough to curb burnout

KIMEKO MCCOY(翻訳:矢倉美登里/ガリレオ、編集:長田真)

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