東京メトロが設置した『斜行エレベーター』がカッコイイ! 首都圏の駅で初「赤坂見附駅」と「永田町駅」の乗り換え通路に

ロケットニュース24

上下ではなく “ナナメ” に移動するエレベーターのことを「斜行エレベーター」という。スキーリフトのように傾斜面をグイーンと進む珍しいエレベーターなのだが、実は先月(2021年7月)から、都内の鉄道駅にはじめて設置され、地味〜に話題を集めているらしい。

設置されたのは、東京メトロ銀座線・丸ノ内線の「赤坂見附駅」と、有楽町線・半蔵門線・南北線の「永田町駅」を結ぶ改札内の連絡通路。ちょうど赤坂見附駅に用事があったので、チラッとエレベーターを見に行ってみると……おおおお、マジで斜めに動いています。

・斜行エレベーター

連絡通路の地下3階と地下2階を結ぶ斜行エレベーターは、ケーブルカーのように斜めに昇り降りして乗客を運んでいた。なるほど、たしかに珍しい気がする。こんなエレベーター見たことがないぞ。スイーッ、スイーッと静かに行ったり来たり……か、かっこいい。


ではでは、かなり短い区間だが、地下3階から地下2階を目指して乗ってみます。


おおおおおおおおおおお。


地下2階の乗降口がどんどん近づいてくる。


およそ30秒で地下2階へ。おそらく階段を使った方が早いだろう。ってか、こちらもともとは階段脇に「エスカル(車いす用の階段昇降機)」が設置されていたのだが、エスカルは駅員さんが操作をするため、どうしても乗り降りに時間がかかっていたらしい。


となると、車いす使用者の単独利用をはじめ、高齢者やベビーカー使用者にとっても、斜行エレベーターの設置はナイスだ。これで改札から出ることなく、赤坂見附駅と永田町駅をストレスフリー(エレベーターのみ)で移動することが可能になったってわけ。


なお、普通の(上下移動する)エレベーターを設置する場合は、垂直に穴を掘って設置場所を作る必要がある。一方、今回設置した斜行エレベーターはもとある空間を活用したため、大規模な構築改良や掘削工事を行うことなく整備が可能だったという。

東京メトロでは、今回採用した斜行エレベーターの運用状況を見ながら、今後、選択肢の1つとして従来の垂直型エレベーターと並行して設置等の検討を行っていくそうだ。


・人に優しい移動

以前の記事で「エレベーターに鏡がある本当の理由」をお伝えした。普段何気なく使っているエレベーターは、すべての利用者が安全かつ容易に移動できるよう様々な工夫が施されている。珍しい斜行エレベーターも “人に優しい移動” を考えて生まれたのだろう。

つまり……これまで意識しなかったが、公共機関に設置されているエレベーターは、おもに階段を使うのが困難な人のために設置されているということ。必要としている人を優先するよう心がけたい。勉強になりました。私と同じく知らなかった方は覚えておいてくれよな!


参考リンク:東京メトロ「赤坂見附駅」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

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