苦境の飲食業界 アイドルが支援 – おおたけまさよし

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長引くコロナ禍、そして緊急事態宣言で営業自粛や時短を迫られた多くの飲食店が経営の危機に瀕しています。それに付随して、飲食店に食材を卸していた生産者も苦しい状況です。そんな青色吐息の飲食業界や生産者を元気づけるために、「飲食応援」というコンセプトのアイドルグループが結成されました。彼女たちはいったいどんな活動をしているのでしょうか。

――まずは自己紹介をお願いします。

葉月じゅん(以下、葉月):飲食応援!ヘルシーアイドル東京フーディーズ、カスタードイエロー担当!葉月じゅんです。高知県出身の大学生です。

蒼井冬雪(以下、蒼井):バタフライブルー担当!蒼井冬雪と申します。出身は北海道で、推している食べ物はクリームソーダ。喫茶店が好きで食べ歩いています。カレーとアボカドも好物。アイドル、アニメがとても好きで、懐かしのアイドルから今のアイドルまで追いかけています。

紅乃香澄(以下、紅乃):紅生姜色担当!紅乃香澄と申します。北海道出身です。私は辛いものがすごく好きですが、辛くて痛いだけのものではなくて、辛さの中に深い美味しさがあるものを尊敬しています。最近はチェーン店の期間限定メニュー、フェアメニューを探求しています。

飲食店で実際に働くアイドルが見たコロナ禍の現状

――飲食応援というコンセプトのアイドルは珍しいと思います。みなさんは実際に西武渋谷店8階の『偏愛食堂』で働いていらっしゃるとのことですが、コロナ禍で飲食店の大変さをどう感じていますか?

紅乃香澄

紅乃:『偏愛食堂』のある飲食店フロアを見て思うことは、緊急事態宣言でどのお店も20時閉店になってしまったため、仕事帰りに間に合わなくて、お店に寄れないというお客様が多くなりました。SNSでもそういう声をよく目にしますし、飲食店に来たくても来られない方が増えていますね。

「食べにいきたいけどコロナだし」と、お店に入りにくい雰囲気も感じています。そこが苦しいところです。

蒼井:アルコールの提供も規制されています。仕事終わりではラストオーダーに間に合わない且つお酒も外で飲んではいけない。お客様のなんとも言えない気持ちがすごく伝わってきます。

紅乃:お酒に合った料理を提供したいというお店もあります。作る側も心が痛いのかなと思いますね。

蒼井:デパ地下でお弁当も販売していますけど、やっぱり温かい状態で食べてもらいたいです。

葉月:飲食店に入った時の活気ある賑やかな雰囲気ってすごくいいですよね。雰囲気そのものを楽しんでいる方もたくさんいらっしゃったと思いますが、コロナ禍で活気ある飲食店がどんどん少なくなってきていることを感じています。

蒼井:食事を楽しめないのはイヤですよね。

葉月:友達や家族と団らんしながら食べるのが食事の魅力の1つですよね。今は複数人で食べることが悪みたいな。マイナスイメージになってしまったのがとても残念だなと。

蒼井:本当は誰かと一緒に楽しくご飯を食べたいですが、感染を防ぐために、今は外食もなるべく1人の方がいいのかなと思っています。

「飲食応援」という言葉に惹かれアイドルに

葉月じゅん

――東京フーディーズを結成したきっかけは?

葉月:オーディションサイトで東京フーディーズのメンバー募集を見かけたのがきっかけです。そこに掲載されていたコンセプトが「飲食応援ヘルシーアイドル」でした。

私自身、食べることがとても好きなので、飲食応援という部分に強く惹かれて。大学進学で高知から上京して、飲食店でアルバイトをしていましたが、コロナの関係で働けなくなってしまったんです。

自分のアルバイト先も苦しい状況で、少しでも飲食に関わることができないかなという思いがあり、自分自身アイドルが好きなこともあって、オーディションに応募しました。

蒼井:私がオーディションにたどり着いたきっかけはこのプロジェクトの芸術監督、宮前真樹さん。時代を問わずアイドルが好きで、宮前さんのいたアイドルグループのCoCoが大好きだったんです。加えて応募要項を見ていたら、飲食応援の中でもいなり寿司や餃子といったB級グルメの名前があって、これは面白そうだなと思いました。

紅乃:私も飲食応援というワードにとても興味を惹かれました。元々、食べ物の写真を撮影するのが大好きだったんですが、以前から歌とダンスをしていたので、SNSに食べ物の写真をアップすることがよしとされにくいところがありました。

それが今回活動をさせていただく中で、丼ものの写真を投稿していいんですよ!こってりしたラーメンOKですよ!と言われて。それ以降、食べ物を美味しそうに撮影する研究がものすごく楽しくて、私がしたかったことはこれだったのか!と気が付きました(笑)。

新規オープンの飲食店を応援 料理の魅力をPR

蒼井冬雪

――東京フーディーズはどのような活動をしているのですか?

蒼井:「いただきます」で始まって、「ごちそうさま」で終わるライブ活動の他には、ここ偏愛食堂で働いています。食べ歩きもそうですけど、各方面から飲食を応援するぞ!という気持ちで活動しています。

葉月:飲食店の方のみならず、飲食に携わってくださっている全ての方々を応援しています。例えば、遊園地にも飲食店が入っていますし、食材を運んでくださるドライバーさんもそう。料理を作っている方だけでなく、食に携わっているみなさんを応援したいんです。

蒼井:コロナ禍のため、店舗を新規オープンしても集客できず、赤字続きの店も多いんです。そこで先日は、東京・錦糸町にオープンしたビャンビャン麺のお店「秦唐記」さんを応援しにいきました。

紅乃:直接お店に伺って、秦唐記さんの料理を食べて感じたことをSNSで発信したのですが、ビャンビャン麺そのものが日本であまり知られていないと思うので、どう伝えればみなさんに興味を持ってもらえるか悩みました。

伝えるのはまだうまくないですけど、みなさんに知っていただきたい思いは本物です。私たちが魅力を伝えることで、多くの方にお店へ足を運んでもらえるようになりたいです。

蒼井:フードイベントを盛り上げる活動もしていきます。8月は西武渋谷店の1階で「偏愛スイーツコレクション」という催事を1週間やっていたのですが、西武さん公認で売り場を応援させていただきまして、お客様の呼び込みなどをお手伝いしました。

紅乃:このご時世なので、大きな声でお声掛けはできせんでしたが、衣装が可愛いと声を掛けてらえたり、お客様とスイーツを一緒に選んだりできて嬉しかったです。

葉月:9月1日からは東京・神田で開催される「神田カレー街食べ歩きスタンプラリー」で、私たちが公式アンバサダーを務め、店舗の回り方などをSNSで紹介していく予定になっています。

――今後の活動でどんなメッセージを発信していきたいですか?

蒼井:「飲食応援ヘルシーアイドル」というコンセプトを大切にしていきたいと思っています。私も偏アイプロジェクトに携わることで、飲食をより深く知るきっかけになりましたし、食べることは本当に楽しいなとこの数ヶ月で実感しました。何かをきっかけにして、食にハマっていく体験をしていただきたいなと思い、そのきっかけに自分がなれたらいいですね。

紅乃:飲食店はもちろんそうですけど、宅配してくださるドライバーの方、農家の方などもこのコロナ禍で相当苦労されていると思います。その中で、みなさんが色々と工夫をされていることや、目に見えない努力なんかも、私たちが見聞きして発信していきたいです。

葉月:コロナ禍で食べることの楽しみが減りました。1人という寂しさもあるし、「自宅で食べるならなんでもいいや」と思ってしまう部分が私自身にもありました。

まだまだ制限のある状態ですが、テイクアウトの強化であったり、1人でも食事を楽しめるような仕掛けであったり、飲食が新しい形でスタートし始めています。少しずつですが、ご飯を食べる楽しさをみなさんにお届けできたらいいなと思っています。

プロフィール

蒼井冬雪(あおいふゆき)/カラーネーム:バタフライブルー(バタフライピー)
2000年2月22日生まれ 身長 158 cm
*メインボーカル担当/クリームソーダ・スイーツ・スパイスカレー担当

紅乃香澄(こうのかすみ)/カラーネーム:紅生姜色
1996年2月25日生まれ 身長158cm
*癒し担当/激辛料理・コンビニ・チェーン店料理担当

葉月じゅん(はづきじゅん)/カラーネーム:カスタードイエロー
1999年9月11日生まれ 身長170cm
*食レポ担当/大食い担当/現役女子大生(法学部)

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