新発売の「ベビースターラーメン カップめん」を “追いベビースター” して食べてみた / おやつカンパニーとエースコックのコラボ

ロケットニュース24

「ベビースターラーメン」はラーメンではない。

このことはもはや周知の事実であるし、今さら「名前に “ラーメン” とあるのに駄菓子ではないか!」と気炎を上げて激憤する古風な人間も少ないだろう。だが、「もしベビースターラーメンが本物のラーメンになったら」と夢想したことのある人は相当数いるはずだ。

2021年8月2日、その夢をカップ麺メーカーのエースコックが現実のものにした。ベビースターの製造元であるおやつカンパニーとコラボし、新商品「ベビースターラーメン カップめん」を発売したのである。

この期待の新商品は、エースコックの公式Twitterにおいて、「ラーメンをお菓子にしたベビースターラーメンをカップラーメンにしたベビースターラーメンカップめん」と紹介されている。

公式の文章を引用したことで事態が複雑化したのはこれが初めてだが、要は「ベビースターの味をカップ麺で再現した」ということで間違いないだろう。

加えてもう1つ、同商品の特徴として挙げられるのが、“追いベビースター” が公式で推奨されている点である。つまり駄菓子のベビースターをトッピングすることで、いっそう美味しさが増すというのだ。

興味を引かれた筆者は、「ベビースターラーメン カップめん チキン味」と別売りのベビースターを併せて購入した。ちなみにカップ麺の価格は138円だった。さらに付け加えると、実は「ピリ辛チキン味」というバリエーションも存在するのだが、今回は「チキン味」を選択。

入手した実物のフタを開けたなら、カップの中にはベビースター色をした麺が詰まっていた。脳がそれを「べらぼうに長いベビースター」と認識してそのまま食べてしまいそうになるが、ぐっと堪える。「熱湯を注ぐ前に辛抱きかなくなったカップ麺レビュアー」の汚名は避けたい。

ぐっと堪えたまま、熱湯を注いで3分待つ。調理法はいたってシンプルだ。

3分経過後、見目麗しいカップ麺が完成した。玉子やねぎといった具材も散りばめられており、見た目は本当に「カップ麺になったベビースター」としか言いようがない。

そして味の方も、全く同じ感想を抱かせる仕上がりとなっていた。もちろん麺はカップ麺らしく柔らかで滑らかな食感をしているが、すすってみると口の中に広がるのは「あの味わい」。チキンの旨味と香ばしさが、馴染み深い幸福感を味覚にもたらしてくる。

馴染み深さがある一方で、「コク深い鶏ガラスープのラーメン」のような風情も感じられる。実に美味しい。全体的にオリジナルのベビースターよりはあっさりしているが、これはこれで食べやすくてよいのではないか。

と、そこで筆者は “追いベビースター” の存在を思い出した。“追いベビースター” を敢行すれば、よりパンチのある味わいを楽しめるのではないかと。

結論から言うと、その推測は正しかった。“追いベビースター” の適量がわからなかったので「多ければ多いほどよかろう」と原始的な思考に基づいて投入したところ、その大量のベビースターがあっという間に胃に収められる程度には魅力的な化学反応が起きた。

濃厚なのである。“追いベビースター” 以前よりも以後の方が、圧倒的に「ベビースター感」が強い。むせ返るようなチキンのテイストが押し寄せてくる。個人的には “追いベビースター” 以後の方が好みだ。

つるつると柔らかなベビースターとパリパリと硬いベビースター、両者の織りなす「ベビースターのまだら模様」に魅惑されずにいることは不可能だった。これはもはや駄菓子ではない。完全に「新種のラーメン」、「新種のベビースター」と化している

この記事で一生分の「ベビースターにまつわる語彙」を使い果たした気がするが、しかしこれから先、また新たな形のベビースターが現れるのであれば、そうとは限るまい。いや、きっと現れる。そして新たなベビースターは、新たな感動を呼び起こしてくれるはずである。

「駄菓子だと思っていたのに駄菓子ではないではないか!」と、良い意味で我々を興奮させてくれるに違いない。

参考リンク:エースコック「ベビースターラーメン カップめん チキン味」商品HP、Twitter @acecook_jp
執筆:西本大紀
Photo:Rocketnews24.

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