パンを頻繁（ひんぱん）に食べるタイプでもないので、我が家のトースター使用頻度はそこそこ低い。たまに野菜を焼くくらいだ。もういっそ、物置にしまおうとさえ考えている次第である。
ただ、急にパリッとしたパンを食べたくなった時はどうしよう。記者を含め、そんな悩みを抱えている人にススメたいのが『Sumi Toaster（スミトースター）』だ。
こちら、フライパンのようなもので火にかけると炭火焼と同等の遠赤外線を発する……とのこと。今回は、このスミトースターを実際に使用して感じたことをお伝えしたい。
・ほぼほぼカーボン
『スミトースター』は “あやせものづくり研究会” による商品。 “あやせ” は神奈川県は綾瀬市のことだ。市内中小企業の企業経営者など、アッシュコンセプトという会社がタッグを組んで生まれた会という。
価格は税込・11000円と、少々高く感じるかもしれない。しかし、素材を知るとなるほど納得。主な成分がカーボンなのだ。
カーボンの塊から削り出して『スミトースター』を作り上げているというのだから、適正どころか安いような気さえする。その上この『スミトースター』の良いところは、手入れがものすごく簡単であることだ。
中性洗剤で洗うことができるうえ、食器洗い乾燥機にも対応している。またガスコンロだけでなく、IHヒーターや直火でも使用可能というではないか。めちゃめちゃ使えるな……！
・だいぶ美味しく焼けるスミトースター
スペックについてはこれくらいにして、実際に使っていくことにしよう。サイズは、よくあるトーストよりひと回りほど大きいだろうか。真っ黒でフッ素加工により、サラッとした触り心地だ。
説明書きに従いまずは、中火で2分温める。温まったところでパンを乗せ、中火で1分間焼き火を止める。パンを返して、余熱で約1分焼けば出来上がりだ。文字面では割と簡単なように見えるが、実はそこそこコツが必要である。
まず、中火に設定することが難しい。加えてパンの厚さなどにもよって、同じ中火でも焼け加減が変わって来るのだ。ここはもう、何度も使って程よい具合を自身で見つけるしかないだろう。
そして自分が設定した中火加減により、説明書きが指示する時間とのズレも出て来る。これまた、ちょうど良い時間を火加減と併せて探っていくしかない。つまり『スミトースター』は、焼いている間、目を離せないのだ。
トータルで数分のことなので、個人的には全く苦にならない。とは言え、忙しい朝にジッと見てらんねえよという人には、もしかしたら不向きかもしれない。
さて。ここまで色いろと書いたが、いざ実際に食べてみると今までの工程がどうでもよくなる程にウマい。試しに某家電量販店で10年以上前に1万円以下で購入したトースターで、焼いたものと比べてみるとよくわかる。
通常のトースターで焼いたものは全体的にサクッとしているのに対し、スミトースターを使ったものは外側がサクッと内側はフワもちっとしているのだ。ここ半年で1番とは言わないが、2～3番目にビックリしたほどの食感だ。
ちょっと時間が経ったトーストでも、変わらずフワもちっとするのだから言うことなしだ。ちょっと美味しくなれば良いな、という気持ちで使ってみた『スミトースター』だが、これはスゴイ。誇張なしで、だいぶ美味しくなった。
・メリットとデメリットについて
これだけ美味しく焼けるのであれば、火加減が難しいとか時間の調整がどうだとか、正直どうでも良い。ちょっとそのあたり加減をミスったところで、美味しいものは美味しいのだ。問題ない。
しかしながら、購入に当たりもう少し吟味したいという人もいるだろう。半月ほど使ってみた上で感じたメリットとデメリットを以下に挙げた。参考にしていただければ幸いだ。
【メリット】
・焼き加減が絶妙。外はサクッと、中はフワもち。
・手入れが簡単。
・場所を取らない。
・使い終わったら収納可能。
【デメリット】
・焼いている最中、目を離すことができない。
・1枚ずつしか焼けない。
・使い終わったあと、しばらくは熱くて触れない。つまりすぐに洗うことができない。
これくらいだろうか。ただ、繰り返すが焼き上がりが最高なためデメリットについては些細な問題であると記者は感じている。美味しければオールオッケーだ。
『スミトースター』はパンのほか、肉や野菜も焼くことができる。まあ気になった場合は、ちょっと良いフライパンを購入するくらいの気持ちでポチっとしてみてくれ。実際に使ってみてこそ、真のスゴさを感じることができるハズだ。もう一度言うが、オススメだぞ……!!
参考リンク：Sumi Toaster
執筆：K.Masami
Photo：Rocketnews24.