飲食業者のワクチン優先接種と接種者の会食自由化を

アゴラ 言論プラットフォーム

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尾身茂コロナ部会長や医師会の飲食業者ばかり犠牲にする政策はあまりにも偏っているし、効果も薄れている。抜け駆けで営業したり酒類を提供する店も野放しだ。

そこで、私の提案。

① 飲食業者にワクチンの優先接種をするべき。飲食業が諸悪の根源というに近い扱いするなら、少なくとも500万人もの異常に広い範囲の医療従事者などより優先接種すべきだと思う。感染防止と犠牲になってもらったお詫びとして当然だ。

② 客の全員がワクチン接種者の場合は飲酒も含めて会食を自由化すべきだ。もちろん、仕切り版なども含め防御措置やマスク会食は義務化や奨励すればいい。

③ 営業自粛を受けずに営業を続ける店へ飲食業の一部の人は声援を送っているが、感染拡大の原因となって緊急事態などを長引かす原因になっているだけだ。あるいは、飲食業が主因でないと業界がいっても、「渋谷の飲食店街などでは満員で営業している店が多いかから拡がっている」といわれる。そうした店への声援は業界にとって天に唾する者でなかろうか。

むしろ、営業自粛を要求するなら徹底して欲しいという立場にしないと自分たちのクビをしめているだけだ。西村大臣のやり方はやや乱暴すぎたが、基本は間違ってない。あらゆる知恵を絞って抜け駆けを止めさせるべきだ。下記の議論にもあるように、緊急事態で困っている店と抜け駆け営業を続けている店とに相関関係などない。

④ 最初から私は提案しているのだが、コロナ後に外食はもとに戻らない。かなりの縮小はやむを得ない。ならば、かなりの業者に撤退してもらうことがむしろ必要だ。ところが、現実には、下記にもあるように、休業補償はダメな業者ほど生き残りやすくさせている。これから元気にやっていけるような優良業者を残すような援助の仕方をすべきだし、その一方、むしろ、転廃業を促す政策もとるべきだ。

⑤ 飲食業だけ犠牲にせずにほかの業種も同様に規制すべきだという運動をすべき。たとえ、飲食業がいちばん危険だとしても、公平に負担を分担するという考え方も必要だ。たとえば、世界の常識からして開業医等こそ、営業を減らすべきだ。たとえば、通常医療を少し減らしてコロナ対策に医者は力を入れるべきで、全国の開業医は、20%ほど診療時間を減らしてコロナ対策要員として公の指示に従うべきだ。

【参考】
以下は、どういう業者が抜け駆けしているかというテーマについて、Facebookでやりとりした議論のうち興味深かったのを編集して参考までに。

ワクチン全員してたら会食飲食解禁という私の提案に対して、

しかし、ワクチン全員接種を待つべきでないと思う。高齢者もいささか疑問な優先接種した医療従事者等もワクチンしてもらったら、お金を使うのが義務と私は思います。みんなが金持ちになるまでお金を使わないというのは社会にとって有害です。

ワクチン打った人は飲食可というのは「法制化」してもらえれば今すぐやってもらいたい。例えば四人来店し、1名だけ「ワクチン接種済証を忘れちゃった」となります。この場合法制化されてれば、「違法行為になりますので、入店出来ません!」と対応出来ますが、そうでない場合、「1名くらい忘れちゃったけどいいだろ!」とおじさん達にすごまれて、果たして入口でお客様をご案内するバイトの女の子は毅然と断れるでしょうか?

という意見があった。

私は、「マイナンバーカードか免許証と接種済証を店でコピーとれば、規制の例外」と言えばいいし、それは20歳以下の飲酒を断るとか、マスクなしの来店を断るのと基本的には同じ難易度だと思いますと回答。

だいたいの店は規制を守って閉めたりアルコール提供停止をしているという認識についても反論もあった。

営業をしてアルコールを出している店は多い。

食べログなどで人気店と言われているところは表向きはともかく、普通に通常営業しているところが多い。

大きな店で「補償金」の金額が少なすぎるので開けてる店は多い。

うちの店だけ酒を出して夜営業すればお客様が来て儲けられるだろうという店ももちろんある。大企業は、営業することでメディアに叩かれる損失を考えると、締めた方が良いので我慢している。

逆に、真面目に閉めている店の多くは、補償金と営業停止の損失が見合っている店が多いという複数の指摘もあった。

そこそこ流行っていて人も雇って、高い家賃払っている店は補償金では安いと困っているが、余り流行っていなくて、一人とか夫婦でやっていて自己所有物件だったりすると補償額はそんな悪いわけでないというのである。

現在のような営業やらないなら金出すというスタイルはそういう意味でもこれから将来ある店を潰して、意欲のない店を残すことになっているのでないかと心配である。