7月末に突如現れた「3dfx Interactive」の公式を謳うTwitterアカウント。これを見つけた海外媒体やエンドユーザーからは“フェイクではないか”というツッコミが多数寄せられたのだが、8月5日に登場の背景やロードマップを示すスライドが投稿された。
古くからのPC Watchの読者にとって釈迦に説法なのだが、3dfxはかつて3Dアクセラレータ「Voodoo」シリーズで一斉を風靡したメーカーだ。1998年辺りまでは好調にセールスを伸ばしていたのだが、「Voodoo 3」の投入に合わせてビデオカード製造を自社製に切り替えたことによりシェアが縮小。その後も技術開発が遅れたことで、GPU開発レースから落脱。2001年にNVIDIAに買収されてしまった。
NVIDIAは買収時に3dfxの商標を含むすべてのIPを取得したのだが、ずっと使われないまま現在に至り、米国から商標登録が取り消されている。今回、“Jansen Products”というカリフォルニア州の企業がその商標を7月中旬に取得し、3dfxブランドで再参入を決めたというのだ。
さて、その3dfxが新たに手掛ける製品だが、なんとVoodooブランドのビデオカードも含む、スマートフォンやスピーカー、スマートTVの新製品を投入するといい、2022年に公開するとしている。予定製品は以下の通り。
- 3dfx Voodoo 6 PCI
- 3dfx Ruffon Smartphone
- 3dfx Brozzo Bluetooth Speaker
- 3dfx 5.1 Home Theater System
- 3dfx Galaxian Tablet(128GB)
- 3dfx Lithium 77K5D Smart TV
同社は2021年第4四半期より製品の出荷を行なう見込みのようで、同社の2021年第4四半期ならびに2022年第1四半期で、45%をスマートフォンやスマートTV、45%をそのほかのハードウェアとサウンドシステム、10%をビデオカードに投資する予定だとしている。また、600以上のプロジェクト展開と300人を超える規模の新規雇用を生み出す見込み。
現時点においてもJansen Productsのホームページは公開されておらず、Twitterアカウントでのみ展開しているため、真偽のほどはまだわからない。加えて、NVIDIAの創業者のJensenを彷彿とさせるようなJansenという社名や、Voodooの名前で今どき「PCI」ですか、といった気になるところも多い。しかし、単なるイタズラやフェイクでここまで周到に用意するとも思えないため、PC WatchとしてはVoodoo 6 PCIの登場に期待したい。
ちなみに同TwitterアカウントについてNVIDIAに問い合わせたところ、少なくとも社内で用意/管理しているものではないという解答が得られた。
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